カテゴリ:ナイフシース( 14 )

ハンター装備 フルオーダー その6最終回

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数回に渡りお伝えした猟装具の記事、今回で最後になります。
撮影の都合で、画面の中に一緒におさまるようにシース・弾差し・バックルの位置を近くに配置しています。
実際には腰回りに装着して使用されますので、画像とは取りつけ位置は異なります。
とくに細かな説明はありません。前回までと同じような画像ですが、完成した物を幾枚か載せておきます。
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模擬スラッグ弾です。今回はこの弾があったことで新規の設計とフィッティング調整が可能となりました。
御注文があれば装弾数やデザインの異なるものも作れると思います。
正直言いまして銃器関連の製品に関しては経験値は高くありませんが、市販品より劣るようでは作った意味がありませんから、依頼主様と専門家の方とお話して良い物になるよう努めました。
更なる安全性と使いやすさを兼ね備えた完成度の高い物も作ってみたいところです。
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見たまんまですが、この2in1シースは二つの愛用品を同じところに収められるということが最大の特徴なんだと思います。
今回の製作についても、最初にお問い合わせ頂いてから完成まで結構長い期間がかかりました。
複数回に及ぶ打ち合わせや意思疎通を重ね完成に至ってます。
これって信頼関係がないと不可能なことで、結構奇跡的なことだと思うんです。
今回に限らずほとんど毎回のことなんですが御注文の度に本当にそう思います。

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実はこの製作記事を書くまでには随分と時間が経過しております。
このハンター装備品は2012年の12月納品でしたから、もう今から5年前です。

一覧の流れの中で異なる三つのアイテムを作りましたので、製作記を書くにしてもそれなりの分量になることは予想していましたが6回にもなるとは思いませんでした。
狩猟という明確な使用目的があり三つのアイテムがお互いに関係性をもっていますので、一度に紹介が出来ればと思っていました。

ワンオフの新規製作品であっても、形やディテールすべてに意味をもち、その一つ一つの仕様が決まるまで細かく検討を重ね其処に至っています。
それでも長い年月を経て使ってみてわかることもあるでしょう。そのわかったことを対策し改善するのが熟成です。それが量産品の強みです。
でも、最初の一つ目から完成度が低くならないようにする為に出来るだけのことをします。それが試作の意味です。

特注品について最初の回でお知らせした事もありますが、とくに特注やワンオフ品については検証しなければならないことが多岐にわたります。
今回の6回の記事でも、お伝えしたいことのすべてとは到底いえません。

常々感じているのは、依頼された方のお気持ちや理想を上手く形にすることの難しさです。
今回も、この三つの形に行きつくまでには、いろいろとありまして他にも御希望の形や要素もあり、レッグバッグ型やホルスターのような形等、複数の案を経て完成に至りました。
結果としてはとても喜んでいただきまして、私とっても印象に残る製作になりました。
長くお使い頂けるといいなぁ。


特注の場合、いろいろな物や機能を幾つも盛り込む内容の御要望が多いように思います。そのすべてをなんとかしたいのですが、結局のところ多くを満たそうとすれば散漫なものになる傾向が強いのではないかと。大きい物や容量に制限のない物を作るのであればすべてを許容してくれますが、削れる部分と譲れないことの見究めのラインをどこに設定するかで、完成度や仕上がりが決まるようにおもいます。

今回は久々の連続投稿で驚かれた方もいるかもしれませんね。
つくり続ける日々なかで、記すことに気持ちが追い付いていませんでした。
今後も投稿を続けていく予定ですので、どうぞよろしく。







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by stovlGS | 2017-11-01 05:19 | ナイフシース | Comments(0)

ハンター装備 フルオーダー その4 ショットシェルホルダー試作/製作編

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ひきつづきまして、ハンター装備のもう二つのうちの一つ。弾差し。別名ショットシェルホルダーです。
※上の画像は端材で試作した各部検証用のサンプルです。
依頼主様が今までお使いだった物は、腰に巻く幅広のベルトに複数の弾が差せるようになっているベルト一体型の弾帯でした。
そのベルト一体型の弾帯から、今回は二つの独立した装備品【弾差し部分】と【ベルト部分】として仕上げていきます。

いつものごとく良いものを作るためには、先ずその対象物となる収納品の研究と実測からから始まります。
本来ならば、今回はその収納物となる散弾が必要なのですが、物がモノだけに実物を手に入れるわけにいかないという課題がありました。
そのかわり、参考資料として弾帯(御使用の物)と一緒に送って頂いた散弾のレプリカがあります。
それが画像に写っている黄色いほうの弾なのですが・・。
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これがむかし雑誌でよく紹介されていた散弾型のオイルライターでして、御愛用の弾差しに嵌まっている状態でもキツい感じで小さなクラックも散見されました。
そこで実弾の数値を調べて散弾型ライターの数値とを比べてみたところ、この黄色の弾は結構大きめであることが判明した次第。さて困りました。ファジーな作りでならば革の柔軟性に頼って作ることも出来ます。(実物の弾差しはそんな感じ)
でもこの黄色いレプリカ散弾の実測値が、実弾と比べ0コンマの違いではなく数mm単位で異なる数値を見てしまった後では、このショットシェル型ライターをベースに作ることはできません。もし作ったとしても数年~数十年後までしっかりと散弾を保持する事が出来るか心配です。
散弾は刃物以上に危険な物ですから、紛失や事故があっては絶対にいけません。

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更に調べていくうちに散弾にもサイズの他に用途や種類が幾つもあることを知りまして、
日本で使われている一般的な散弾のサイズや種類について理解を深めるべく、ファンシューティングの記事でお世話になった専門家の神崎さんに御相談したところ、
丁寧に解りやすく教えてくださっただけではなく、忙しい時間を割いて散弾をもってお越しくださいました!

銃器の所持免許がない当方の為に合法的に触れることが許されている模擬弾です。
火薬や雷管が組みこまれておらず中身は空なので危険性はありませんが、サイズは散弾の実物そのもの。

〇画像のグリーンの弾が模擬弾です。

ちなみに模擬弾とは装填や排莢など銃器を扱う練習時に使われるものだそうです。今回の模擬弾はスラッグ弾という散弾ではなく大きな一つの弾が先端に込められている物のようです。
こうして比べてみますと散弾型レプリカライターのほうは高さがあり直径もかなり太い事が確認できました。

おかげ様で、この模擬弾があることによって散弾の形状にそった革の安定化加工もしやすくなりますし、ホルダ―の使用感や安全性の検証作業を進めやすくなります。
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サンプル試作の段階では、弾差し部分のうえにカブセを設けて開き留めの固定を付けることも幾つかのカタチで検討しました。
想像ではありますが、もし獲物からの突進や反撃にあった場合、カブセがあることで散弾の装填が遅くなりハンターさん自身に危険が及ぶことはないだろうか、あるいは装填の遅れで撃ち逃しや打ち損じの原因にはならないだろうかとも考えました。
お客様に御相談したところ、以前から使っている弾帯にはカブセはなく、実際に現場で使う弾差しの多くは操作性を重視してかカブセがない物が多いと伺ったことから、今回はカブセ無しの三発差しで製作することになりました。
万が一にも抜け落ちてしまう事故や紛失等がおこらないように、革素材と散弾とのフィッテイングについては試作段階から最大限に注意を払い取り組みました。何しろ安全第一。
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カタチとしてはシンプルで定番といえるもの。今回は安全性が最優先される猟装具ですから元々あるカタチを参考に、素材の吟味・使用感やフィーリングの調整・堅牢度の向上に重点をおいて仕上げました。
何か今までの物と異なる部分があるとすれば、三連装だということでしょう。
よくあるシェルホルダーは5~10連装が多いようですが、お客様との御相談で今回は必中の三発仕様。
他に多弾数装備のものも併用されるとのことでしたので、そちらには散弾こちらにはスラッグ弾みたいな使い分けも出来るのかもしれません。
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サイドから。こちらもシンプルに基本に忠実に。
今回は同時に専用のベルトも製作していますから、そのベルトの厚みと幅に合わせベルト通し箇所と装着位置の高さ調整等も鑑みて各部寸法を調整しています。
縫製箇所についても注意しなければならないポイントがあります。上部の白いステッチの奥、とくにここは縫い糸とベルトとが常に触れ合うところですから、糸切れ防止対策を施さなければなりません。
縫製ラインを溝状に凹ませるか溝堀りをして糸が革表面より沈みこむようにして縫い締めます。その上でパラフィンを擦りこんで糸を更にガード。こうしておけば長期使用においても糸切れを防ぐことができますし、その道具を安心して使うことが出来るでしょう。
このへんの対策が不十分であっては、散弾がおさまる部分をいくらしっかり作ったとしても、ベルト保持に関するところが傷んでしまっては安全とは言えませんからね。念には念をそれがストーヴルのやり方です。
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三連装ショットシェルホルダ―完成です。ルックス的にはミニマムであること以外では定番のカタチですね。
でも市販されている物より数段シッカリしていると思います。そうでなければ注文製作の意味はありません。
この素材になってくれた革にも、これからこのショットシェルホルダーを使うとき対峙する命へも申し訳がたつように。
いい加減な物は作れません。
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抜き差しの感じをお伝えしますと、クリアランスゼロで散弾と弾差しが嵌まっております。シェルの円周面と革の内壁がピッタリと吸い付くようにフィットしているので不用意に抜けてしまう心配は全く無さそうです。逆に抜きとるときには真空気味になって良い感じの抵抗感を従いスポっていう感じで扱えます。
逆に嵌め込むときには空気の圧力と摩擦を感じながらキツすぎることもなくスッとおさめることが出来ました。
散弾の下側部分を形作っている縫製されていない切り替え部分、ここが弁の役割を果たしています。

今回のショットシェルホルダー(弾差し)は製作者自らが実際に使用して試すことができない物ですから、
依頼主様と相談しながら安全性を最優先で作ってみました。


続いては御注文のハンター装備最後の一つ、ウエストベルトについてお送りします。






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by stovlGS | 2017-10-28 17:15 | ナイフシース | Comments(0)

ハンター装備フルオーダー その3 シース2in1 完成

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また前回に引き続きまして、二本差しのシースについて。こちらでは完成後撮影した各角度の画像をお送りします。
上の画像はナイフ二本を収納しフラップを二つとも閉じているところです。
手前に見えているストーヴル留め方式の固定方法は、差し込みの変形とでもいいましょうか。ベルトを差しこむ前に、先ずstovl印の入ってるループにフラップを被せるように閉じてからベルトを差しこむことでシッカリとした固定が可能となります。
このままでも簡単に抜けてしまうことはありませんが、ベルトにはフック状の返しをつけていますので固定力とともに節度感のある抜き差しも実現しています。
このフラップは抜け止めの為だけではなくベルトに沿うようなカタチとすることで、ナイフのヒルト部分(指当ての突起)を包み込むように抑え込むことでナイフをより安定させる役割を担っています。
画像では内側になっているため説明しづらいのですが、フラップの端部分と裏面が、グリップからヒルトにつながる三次元のカーブに沿うように押しつけられることでナイフをシッカリ保持しています。
この辺のセッティングは本番の製作時だけでどうこう出来ることではありません。試作の時点で細かく調整・確認をして、はじめて実現出来る部分でありますから量産品ではむずかしいディテールともいえると思います。
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裏側の画像です。
このシースはデザインを優先に作られているではありません。ナイフに即した形状をもとに依頼主の御希望用件を考え合わせ素材とナイフに無理が掛からず使いやすいものとなるように組み合わせたものです。もちろんその限られた条件の中でバランスが良くなるように、ストーヴルのおまじないはかけてあります。この裏面のディテールが少ない表情をご覧頂ければお分かりいただけるのではないかと思います。
前回にも書きましたが、補修が必要になる可能性のあるベルトパーツ(フラップ/カブセ)の取り付け位置を外周部に配置することで、修理時のシース本体への負担が最小限になるような設計になっています。
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今回のシースは腰に吊り下げるかたちです。ブレードまわりは積層の組み合わせによりナイフ収納部が形作られていることで必然と剛性はありますが、グリップ部分についてはそこまで対策ができずブレード部まわりに比べますと剛性が低い事にかわりありません。
ナイフ2本の重さと過酷環境での使用を鑑み、グリップ部裏側からブレード部裏側にかけて添え木状の支えにもなるように「ベルト通し」自体を堅牢なブリッジのような構造にしています。
実際にこのベルト通しを付けたことで剛性確保ができ、革のしなやかさも失うことなくナイフへの形状追従性も確認できました。
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シース先端部は、湿度調整の意味と、埃やゴミの排出やメンテナンス時のことも考え合わせ必要最小限に開口しています。
もちろんブレードの先端から開口までは充分な距離を確保していますので安全性の意味でも問題ありません。
こう見ますと積層枚数が多いので1枚1枚の革が薄く感じられるかもしれませんが、そんなことはありません。
堅牢で厚みのある革を使用していますので御安心ください。
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重量について。
こうやって横方向から見ますと重たそうに感じられる方もおられると思います。でも実際には画像から受ける印象よりも軽い仕上がりになっています。
大きなナイフにも劣らない質感ですから軽い!っていう程ではないのですけど。
剛性確保と安全マージンの余白を持たせているところ以外は、ナイフ2本が収納できるように刳り抜かれています。
上の画像の段差部分のように、剛性とデザインバランスによって足すところと引くところを鑑み、機能の部分で必要のない積層部分は軽量化のために除く作業もしています。
このへんは、闇雲に減らせばよいというところではありませんから、物から受ける印象や表情に違和感が出ないように全体のバランスをみながら調整する必要があります。
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画像にあるstovl印のあるループについてちょっと説明。
画像では見えませんが、刻印と対面の位置、シース本体に縫い付け抑え込んでいる革のパーツの下側で、革がリング状になたった縫製箇所があります。そのことを御理解いただいたうえで、構造の特徴について少々。

このストーヴル留め方式の開閉構造を用いるときには、ループをシース本体に直接縫い付けてしまう事は致しません。一手間二手間ふえますが、補修性や使いやすさに直結する部分ということもあり外せないディテールです。
ループ部分が外側に一番出っ張っていますので一番擦れやすい箇所でもあり、傷んだ場合には交換がし易いように小さな帯状のパーツを介して取り付けるようにしています。このパーツも内側で糸が溝堀りにおさまり面一になる縫製法を施してありますのでブレードと擦れ合うことによる糸切れについても対策済みです。
この取り付け方の有効性は他にもありまして、この一つパーツを介することでループが円状に形作られるためにループ自体に立体感が生まれ、フラップとのに嵌め込みもしやすくなり操作性がより良好に。
また、抜き差しにおける節度感の調整をこのループの円周や革素材の厚みの変える事によって行うことも出来るのです。
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完成時全景です。
今回の個体、ナイフシースとしては異形と思われてしまうかもしれません。
また作り手としては奇をてらったという意識はまったくなく、
前にも書きましたが、ナイフの形状と必要要件に沿って、
素材と使い手に負担が掛からないように嘘のない製法と構造を考察していきますと
自分としてはこのような形になってしまうことが多いのです。
機能を満たすことは当たり前のこととして、カタチについていえば使う方の好みから大きく外れてしまうことは正しくありません。やはりルックスは最も大切な条件、気にいって頂けなければ本当の愛用品にはなれないということですから。
結果としてそれが依頼主のお好みにあえば、これほど幸せなことはありません。

もし、御興味ある方がいらっしゃればシースの御注文承ります。
もちろん一般的なディテールのシースもお作り出来ます。
開閉をつかさどる留めの構造につきましては、ナイフの形や大きさによっても適した方法がございます。当方で言うところのストーヴル留めが一番良いとも思っておりません。シンプルな構造や方式の一般的な方法で作られた物でも、一手間加えればより安全で傷みづらく作ることが可能です。
そのようなことからもシースの形状やディテールについては、ナイフの画像を拝見したうえで御希望の形のものが出来るか判断させてもらえればとおもいます。
どのような場合でもいえるのは、安全と思えるものしか承れません。
以上、長くなりましたがシースについてでした。

またまた、続きまして他の装備品についてもお伝えしたいと思います。
是非もう少しお付き合いくださいませ。











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by stovlGS | 2017-10-26 03:17 | ナイフシース | Comments(0)

ハンター装備フルオーダー その2 シース2in1 試作/ディテール編

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前回に引き続き御注文頂いたハンター装備の一つ、ナイフシースについて。
最初に完成の画像、フラップを解放した状態です。このシースは二本のナイフを収納する少し特殊なカタチ。
ナイフの形状等については前回の「その1」に載せましたのでそちらをご覧ください。

世にある殆どのシースにおいて開き留めとして用いられているスナップやドットボタン。使いやすさやコストの意味では大変便利で使いやすいのはいうまでもありません。
これらのスナップやドットボタンについて、ストーヴルでも対策を施したうえで適材であれば使っていますし、実際使い勝手の良いものです。

しかし、重さのある物や大きな刃物などの絶対に安全を確保しなければならないものの場合、ある程度のチカラが加わるだけで簡単に解除されてしまう留め金具の構造で安全といえるのでしょうか。
日本では使用する現場以外でナイフを身につけることは軽犯罪法等で禁止されています。持ち歩くときはシッカリと梱包してバッグの中に収納しなければなりません。
もし背負ったザックの中でナイフが踊ってしまい何かのはずみでスナップやドットボタンが外れてしまったとしたら、それは恐ろしい事態です。考えすぎかもしれませんが、安全面において対策のし過ぎはないと思うのです。

【今回シースにおける留め金具と止め方は、真鍮製ギボシとストーヴル留め方式です】

安全性の他に、金具部品と製品の相性を検証しなければならないことは幾つもあります。
ナイフシースに関していえば、金具をカシめる位置や固定の仕方によって、ブレードやグリップに傷がついてしまうということ。
ブレード部分の革に直接金具をカシメている物がとても多く、ナイフを守るためのシース自体が傷をつける原因になっているなんて悲しいことじゃないですか。
それに固定時にバチッと音がしてしまう事も人によっては品がなく感じられますし、そうでなくてもカシメの個体差や打ち損じ気味なものは節度感が良好でない物も多いと感じています。節度感が緩くなり修理をするにしてもシース自体の構造が直すことを前程にした製法で作られていない場合が殆どなんです。これも悲しい。

この世にはコストや面倒との理由で御座なりになっている課題が沢山存在します。それでも懸命に考え改善していけば何か良い方向が見えてくるものです。
今回の場合も、必要用件と実現したいディテールを鑑みながら全体のバランスを見ていったところ、おのずとナイフの配置やシースの意匠も決まっていきました。
素材にに優しく、収納品にやさしく、使い手にやさしい。 でも作り手にとってはむずかしくなることが多い(笑)
この3つのを念頭に取り組んでいれば、長くお使い頂ける物に仕上がると信じています。
それが設計とか開発。試作を大切にする意味なんです。
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何枚かの試作サンプル画像と製作過程の画像をみながら解説致したいと思います。

試作に至るまでには、まず脳内・机上での「あーだ、こーだ」がそれなりの期間ありまして、実際に手を動かすまでには結構時間が掛かったりします。この時間がとても苦しく楽しい。といっても楽ではないのですが。

既に存在している多くの物には何かしらの不備とか弱点があるものです。
勿論当方の作る物も完全ではなく、常に課題を内包しています。でも少しでもそれを減らしたい。

単純に買い換えで済むものや安価であれば問題はないのかもしれませんが、革で作られた物の場合は他の素材以上に長く使用したいとの気持ちを多くの方々がもっていると感じています。そんな思いに少しでも応えられるように、弱点は解消しなければなりません。

お客様以上に自分がいい加減なものを好まない性分ということもあるでしょうが、考えられることの多くに考えを巡らせ対策するのに越したことはないと考えます。

試作中は机上もえらいことになっていまして、途中で撮影をしていることは殆どなく、この製作においても画像は殆ど存在しません。
左の画像は書きなぐりの汚いメモで恥ずかしいのですが、頭の中で考えた物を積層ごとに型紙のカタチを思い描いて各部の整合性を確認している最中のラフです。ワンオフのフルオーダーの場合はこういった物を幾つも書きまして、実際の試作サンプルで検証します。

左画像の下のほうに本番納品用とは異なる試作品が写り込んでいました。
サンプル試作は、先ずパターン(型紙)の簡易型を作り、本番と同素材(良質な端材)を使用して一度組み上げてみます。
針目は荒く縫い、コバの仕上げ等も無しで作り、全体のシルエットやおさまり具合の確認や重心位置のバランスを見きわめます。
試作品があれば補正や修正用のデータ収集と、実際に近い環境や状況での使用感も確かめられますので、ワンオフ製作において試作は最重要な工程です。
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上の画像は試作サンプルを使い、積層によるスペース確保とクリアランスの確認を行っているところです。試作では全体のシルエットに少し余裕を持たせ、ここからディテール上必要な部分以外はバランスをみながら削りおとして行きます。
収納スペース内部の形については刃の形に沿ったものにし過ぎますと抜き差しするときにスムーズにいかなかったり、中子(スペーサ)に刃が当たってしまうおそれがあるため慎重かつ厳密な採寸が必要。とくに背の部分に皮を割く刃が付いている特殊形状な狩猟用のブレードではその辺の調整が重要です。
また、寸法設定においてブレード部分だけが重要なのではなく、縫い引き締めたときに革全体が隆起するように変形したり収縮する箇所も出てきますので、その分量も考慮に入れてつくらないと良いフィッティングは得られません。
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右の画像も同じ試作サンプル。前述した検討事項を確認するためにパーツをすべて組み合わせた針穴をあけた縫製前の写真ですね。

ストーヴルでは床面(裏面)と断面の繊維素性が密ではなく、長い年月使った場合に堅牢性を担保できない部分や、大きなキズ・シミ・シワがある部分の「良質端材」といえる部位をサンプル試作の形出しに使用しています。
もったいないですが、ストーヴルではこのような部分を製品としては使いませんから、試作で役立ってもらってます。
厚紙や布地で形を見るよりも、質感やDNAまでも製品と同じものですから、表情・重さ・使用感まで確認することができます。

ここでちょっと余談。以前も書いたことがあると思いますが、
「ワンオフ品・特注品・オーダー品」等と呼ばれてれている一品物についての考察。
世間では「一品物=良い物」との考えを持つ方も沢山いるようですが、世界に一つしかない物やオーダーを受けてから始めて作る物って、製品としては熟成がされていないということでもあると思うんです。

試作無し状態で作ることはもちろん、
経験やデータ蓄積のない状態で、ぶっつけ本番に作られた物は、セッション的な良さはあるかもしれませんが、依頼主の御希望にそえるほどの完成度に仕上がるかは未知数であるともいえます。
用を為さない物に通常品以上の価格設定や価値がつくことは正しいこととは思えません。

少なくとも自分の場合は、サンプル試作もしくは部分的な試作検証を経ていないと良品にいきつける自信はありません。
もちろんプロですからそれなりの本物っぽい仕上がりには出来ます。
でも、「ここがあとコンマ数ミリ」とか「角度をもうちょっと」とか、ほんの少しにも思える数値やニュアンスの違いだけで、使いやすさや雰囲気は全く変わってきます。これこそが熟成や完成度につながっていくわけで、最も大切にしなくてはならない「あ~だ。こ~だ。」なんです。
なので、基本的には自分のこしらえる物については試作は大前提。

※ といいながら、自分で使うものなんかは試作無しでバッとこしらえて使ってたりします。
  まぁ「まかない」みたいなもんなので。。
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ここからは本番の納品用の製作画像になります。
上の画像はシースナイフの刃側のスペーサーです。
ナイフはシース全体で保持される構造ですから、刃の部分は基本的にはスペーサーに触れない設計になっています。
それでも万が一の【刃の突き抜けや、切れ込み】がおこらないように、スペーサーにも十分な奥行きをもたせ、刃が触れる可能性のある部分は樹脂溶剤を染み込ませ硬化させることで更なる安全性を確保しています。
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スペーサーのナイフ先端のさらに先のほうがあいているのがわかるでしょうか。
シースの先端部分は、埃やブレードについた脂を取り除いたり、湿度がこもらないように排出・通気口を小さく設けています。

シースの内側に白いステッチが見えると思います。画像では小さくてわかりづらいのですが、このステッチは革の床面に溝堀りを施し糸がそこに納まるように縫いあげていますから、ブレード側に糸自体が出っ張っていません。更に糸の表面を蝋でカバーするように擦りこんで馴染ませてありますから、革と面一になり糸とナイフが直接擦れにくくなっています。もちろんナイフにキズをつけてしまうことはありません。

よくあるシースであれば、この位置にはスナップやドットボタン金具の裏側が露出している物が多く、そこにブレードが直接触れるわけですからナイフが傷つくのはあたり前。対策してある物でも、多くの場合は薄い革パッチが糊付けされているだけのものが殆どだと思います。接着だけでは擦れて剥がれるでしょうから本来の対策とは言えません。また押し込まれるチカラがブレードに直接伝わるのもナイフが傷む原因だと思います。


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この画像の状態になるまでにも色々と工程があるのですが、とりあえずオモテ面とウラ面のディテール作りはおおかた完了した状態。
ナイフの収納スペースに革の端材を切り出したものを差し込んでおきます。
こうすれば押されるチカラが加わるなどして革が変形したり潰れてしまうことはさけられます。
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このシースは本体を構成する革一枚一枚が厚く、革だけで構築しても普通であれば十分の剛性がありますが、
ただ今回のナイフは二本収納で重みもありますし、吊り下げる装着方法であることも考え合わせ、更なる剛性の確保が必要と判断。
そこで鞄の底やボディに用いる芯材の樹脂板を本体内部に縫いこみ仕上げました。
剛性と堅牢性の高い芯材ですから、そのまま仕込めばエッジ部がシースの表側にアタリとなって現れるでしょう。
ナイフ収納部内側の平滑性が損なわれ寸法のズレが出てナイフの抜き差しがしにくい状況にならないように、
対策として樹脂板外周部をなだらかな角度で外側に行くほどに薄くなるように仕上げ内部におさめました。
結果、表側へのマイナスの影響は無く、剛性を確保することにも成功。

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うちでは【ストーヴル留め】とよんでいるフラップの開き留め構造ですが、
その個体ごとのサンプル試作とあわせて修正を繰り返し、安定した固定と使いやすさ、それにルックス的なバランスもみながら細かく修正と検討をした上で製品版に仕上げていきます。
差し込むベルト部分に関してもステッチの縫い止まり位置や節度感に影響するフックとなる返しの形状や厚みについても細かく検証し決定します。仮にコンマ数ミリ変われば全く異なる使用感になり、ストーヴルの目指す「きつ過ぎず。緩過ぎず。」には到達できません。

凸状の先端に丸い球が付いたような固定金具をギボシといいます。ギボシにはメーカーごとに品番やサイズは存在しても、ロットごとにサイズや形状が微妙に異なるので、その個体ごとの突起の形状や高さに合わせて受け側を作ることが必要と考えます。
革の受け側に入るスリット状の切り込みの形と穴の大きさを適切なものにすれば、そのまわりの劣化も防止でき開閉時の固定力と操作感も良好な状態が長く持続します。
とくに開閉や固定をつかさどる金具や革の穴周辺部の劣化は製品の寿命に直結することなので、この調整は大切な工程の一つです。でも残念ですが量産品や作り手によっては、それなりの作りになっているディテール箇所でもあります。
ストーヴルでは開閉固定まわりの劣化の可能性がある金具や革については、本体を分解するまでもなくパーツ単体で交換や修理がしやすい設計になるよう努めています。
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このシースは形と大きさの異なる2本のナイフを同時に収納するため、革を積層位置や階層ごとに組み合わせを変化させることで収納スペースを作り出しています。
大きいほうのシースナイフではグリップ・ヒルト・ブレードの高さや厚みから革の積層による安定位置を割り出し、収納時適正位置より奥に入りこみ過ぎないようストッパーの役割をするヒルト部分と、ブレード厚に合わせ刃自体の保持力も考慮した厚みにスペーサーを調整し組みこみ、ナイフをシース全体で安定化させています。
また、フォールディングナイフ収納部は、厚みのあるグリップにあわせて全体が包み込まれ納まるように、
革三層分を吹き抜け状に刳り抜き、高さのあるスペースを設けています。


補足しますと、
画像中央のループの真下がシースナイフのブレードがおさまるスペースです。その内側にある白いステッチがおわかり頂けるでしょうか。このステッチも溝堀りが施してあり手縫いステッチは溝に納まるように縫われていますので、ブレードの抜き差しによって糸が擦れたり切れたりすることはありません。

左側にあるフォールディングナイフが収納されるスペース、その上面にあるギボシ金具について。
ナイフ収納の天井部分の革に直接打ち込むのではなく、円状に切りだしたベースとなる革にギボシを打ち込み、
そのベース革ごと縫い付けていますから、ギボシ金具とナイフが擦れ合いキズ付くことはありません。
もちろん、こちらの天井部分裏側にも溝掘りしたうえで縫い付けていますからステッチ自体が擦り切れるリスクを回避しています。

結局はまた長くなってしまったので、続きは明日以降に。












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by stovlGS | 2017-10-21 23:47 | ナイフシース | Comments(0)

ハンター装備 フルオーダーその1 特注フルオーダーについて


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今回お伝えするのは熊本にお住まいのハンターさんから御注文の装備品三点になります。

以前、ファンシューティング誌に掲載のシース製作記事をご覧になられお問い合わせくださいました。
その時に製作したものは二本組みハンターナイフ用で、付属の純正シースの使用感やデザインを改善するべく構造を全て見直して、使いやすくコンパクトな物になるよう作りかえました。

2010年5月に【シース フルオーダー 2in1】の題でナイフシースのカテゴリー蘭に製作記事を載せてあります。今回の記事とあわせて御覧ください。

今回の御相談は、御依頼主のお父様が長年愛用され受け継がれたハンターナイフ2本と年代物の弾帯ベルトを新規に作り直す御注文。
(お借りした古い御愛用品の画像が無くスミマセン)
内容としてはナイフ二本を同時収納のシースにあらため、弾帯をベルトと散弾ケースの2つにセパレート化すること。

・小型の弾帯(散弾等のケース)
・ナイフシース(ナイフ大小二本同時収納)
・それらを腰に装着する専用の革ベルト

上記三点を専用品のワンオフ製作しました。

勿論ストーヴルが携わるのですから、堅牢なことは勿論、使いやすさは犠牲にせず安全性を重視した構造と嘘のない製法で形にすることが大前提となります。

私自身、趣味でもあるキャンプやツーリング・釣りなどの野外における刃物の扱いの経験はありますが、
ハンティング分野についてわからないところが沢山あります。
わからないところは依頼主と御相談し教えて頂きながら構造や意匠を決めていきました。
また今回は銃器や弾薬の知識も必要だったのですが、ファンシューティング誌の【シース フルオーダー 2in1】でお世話になった専門家の神崎さんに御協力いただき心強く試作を進めることが出来ました。

今後の投稿予定としては、「シースの試作製作」「弾帯とベルト製作」について掲載の予定です。

ここで最初にフルオーダーの特注品について少し。
当方のウォレットなどの定番製品についても完成までには数日間を要する物が殆どです。
特注のワンオフ品製作におきましては、意匠構造検討・試作検証・素材選定・複数回に及ぶ打ち合わせや必要用件の確認等の多くの工程を経まして完成に至るまでには、前述した定番品の数倍~十倍ほどの時間と手間を要します。
これら掛かったコストや時間をすべて計算して価格決定することが、商いとしてみれば当然のことだそうです。でもそれでは、一般的な価格帯を大きく超えてしまいますので、すこしでも常識の範囲内とする為に多くの場合というか今までの特注案件においては掛かった分すべてをご請求にまわすことはなかったといえます。
それでもお見積もりの時点で希望にあわないと判断されることもあります。またそれとは逆に仕上がりや製作内容からすれば安いと言って頂けることも多く、この両方の御意見も参考にしつつ、品質と価格のバランスや作り手の感覚のズレがないかの確認と戒めもふまえお値段を決めています。
それでも、吊るしの量産製品に比べれば、けして安価とは言えないものかもしれません。
しかしながら良いものを目指し嘘のない物を作るためには、ある程度お客様の気持ちの御準備もされて頂けると助かります。

特注・ワンオフ製作においては作り手自身のあり方や完成度への探求等、ある意味自分を追いこむ作業でもあり、ワークス活動や学びの場とも捉え取り組んでいます。
まず時間的な要因に加え利益は殆ど見込めません。集中的に作業するため工程的にも他の製作物の流れに組みこむことは難しく、通常製品でお待ちのお客様に影響が出るように御迷惑をおかけすることもできません。

わがままなことばかりをお知らせして恐縮ですが、ワンオフ・特注品についても御興味あれば御相談ください。
御愛用品となれるよう取り組むことをお約束します。


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今回は上の画像にあるナイフ二点。

大きいほうは背の部分に皮を切り裂くための刃がついています。
小さなほうの折り畳み式のフォールディングナイフは刃とは反対方向に特徴的なフックがついています。
どちらもハンター専用ナイフ。良く使いこまれています。

大きいほうのナイフには本革製の純正シースが付属していました。
このシースは雰囲気も良く量産品としては作りも悪くない物です。
純正品が存在するのにも関わらず、当方に御注文頂いたことの意味をかみしめます。

ナイフなど特定の物をおさめる専用品製作においては、技術的な部分以上にお客様が御自分の大切な品を愛でるお気持ちと、
同じような気持ちで作り手も取り組めなければ、良いものにならないと考えます。

刃物には魂が入っているといわれています。
使い手も作り手も真剣に向き合えば、おさめ処のシースにも魂は宿るはず。


Λ.トップの画像ですが、平面に置いたり腰に装着した状態では全体像が見渡せなかった都合、
 本来の装着位置とは異なる状態で撮影しています。

 婦人9号サイズのヌードスタンに斜め掛けにした状態ですので、
 サイズ感やバランスが実際とは異なる印象になっています。
















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by stovlGS | 2017-10-19 17:51 | ナイフシース | Comments(0)

ontario knife sheath separation type order

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前々回からお伝えしているのに、なかなか製作内容を説明できなかったシースのオーダー製作についてです。
少し長くなるかもしれませんが、まずはこの製品個体の解説をしまして、あとのほうででシース製作を御注文になるときの価格の目安になる基準のようなものを表せればと思います。

上の画像が今回の特徴的な部分でもあるグリップまわりです。
後々解説致しますが、ここを見れば表題の意味もお解かりいただけるでしょう

続きの説明です。
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by stovlGS | 2014-01-26 05:17 | ナイフシース | Comments(0)

鞘・シースの注文製作全般 依頼主の想いと作り手のバランス諸々

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前回告知しましたシースの説明と、シース製作御注文の目安諸々について書く予定でしたが、
長くなりそうなので、まず最初にシースを承るときの私の心もちといいますか、気になっている部分・理解いただきたいところ等お伝えしたいと思います。

トップの画像は前回からお見せしているシースの全体像。いつものごとくシンプルを感じさせるルックスです。
でも、ありそうでないつくりと、おもい込みや定説だけで作った形・ディティールのシースではありません。
そこはストーヴルオリジナル。奇をてらわずコピーも致しません。

ナイフの世界にも定番といわれる物が多くありますが、名品といわれる定番品ほど購入しやすい価格ですし、シースが附属していたり純正シースが別売り販売されていることが多いです。
それらはメリットであるのですが、シースといった観点からみますと違った側面が見えてまいります。
ナイフのほうにコストが集中されることによって、シース側へのシワ寄せが革・構造・縫製・仕上げの部分で用が足りる程度に作られた物がほとんどだと感じます。

そこでシースを更にグレードアップしたり、オリジナルの物を御希望される方達がいるのも当然の事。
古いナイフや刃物の場合、破損してしまったシースに代わりにオリジナル品を御注文される場合などもありますね。

ナイフ自体の定番/名品の多くはで5000円~30000円の価格帯も多く、折りたたみ式のフォールディングナイフやツールナイフにおいては2000円~購入できます。
で、ここでいつも課題となるのがオーダーで作るシースとの価格のバランスなんです。

うちの製品はすべて最良の素材を使い時間と工数の掛かる製法で作られています。お財布の定番商品でも大体は2万円台~になります。これでも内容からすれば他社様に比べて価格は抑える努力はしているつもりです。
シースは殆どの場合が、その御依頼の個体にあわせてのオーダー製作になりますし、刃物を収める物なので他の製品以上に安全性・堅牢性など気にとめなければならない箇所が複数存在致します。なのでこちらがどう頑張ってもシース価格は最低数千円~数万円となり、ナイフとシースを主従関係と見た場合にはシース価格とナイフの御購入価格とのバランスをとることがむずかしくなる事もあります。

古来から鞘・シースは、中身の刃物以上に凝る「粋」と、刃物「象徴」の収めどころとしても存在していました。
現在、ナイフの世界では合理的にシースを捉えすぎる傾向が強いことにより、シースの在り方のバランスを崩す原因にもなっていると感じます。
ビルダーさんが作る刃物はとても長い時間と手間が掛かり完成しますが、名品/定番ナイフは良い物ですが量産品でもありますので短時間で生産されています。
それと比べるのは違うかもしれませんが、私の作るシースは丸一日~一週間以上掛かる物もあることを知ってもらえれば、作り手からみたバランス諸々もお解かりいただけるのではないかと思います。

シースの製作の依頼を受けるケースのうちで幾つかのパターンがあると感じています。
その中で、承り進めるのに至るケースは、やはりナイフや刃物に愛着や想いをお持ちの方達でした。

〇 長く愛用されていてたり、本当に気に入ったナイフをお持ちのオーナーさんが専用のシースを御相談されるケース。
〇 ナイフ自体を自作されたり、ビルダーさんにオーダーしたナイフ用にシース製作を依頼されるケース。

どちらの場合も、ナイフの御購入価格が数千円~10万円超。
使用期間も完成したてや念願かなって購入された新品~数十年の御愛用品がありました。そして、皆様良いシースが欲しいと思って頂いていることも共通していました。
本当の意味で気に入られた愛用品って、購入価格の高い低いで計れない事も見てきました。
そんなこともあり、個々のナイフやそれを取り巻く事柄に価値や想いを見出しているオーナーさん達ですから、シース価格がナイフの価格を越えてしまっったとしても御依頼される覚悟をお持ちの場合が多いです。
私も皆さんが気に入られたナイフに、値段という価値をつけるのはナンセンスだと考えておりますし、ナイフは道具でありソウルなのだと認識しています。

しかし、作り手としてはシースの中におさまるナイフが安価なものだった場合、やはりそれを大きく越えるような価格は申し訳ない気持ちがとてもあるわけです。
例えばですが、仮に3000円のナイフにオーダーシースで6000円だとしたら、御客さまによっては高いと思うのは当然のバランス感覚だと思うんです。
シース・鞘に関しては製作要件以上に、価格の面だけ見ましても幾つもムズカシイ部分があることを御理解ください。
こちらが気にしている場合が殆どではありますが・・。
価格以上の物は絶対にお作りします。

御相談やお問い合わせを受けた時には、すべて正直にこれら自分の気持ちをお伝えしています。

そして、本当の御愛用品。それ自体が依頼主にとって大切な存在になっている場合には、
刃物の新旧、価格の高低を越えて、製作を承ることにしています。

安いナイフ・高いナイフだからといった部分に、シース製作においての差はございません。
良い物・安全な物を目指し完成させることに差異などないんです。









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by stovlGS | 2014-01-23 22:41 | ナイフシース | Comments(0)

シースについて

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新年最初の解説logは、縁起物でありソウルの塊でもあります刃物の収め処。

ストーヴルで得意としておりますフルオーダーシースの製作。
シンプルな物から複雑な構造。過酷な現場用もあれば、刃物を守り保存収納する為等々。
ナイフ自体のサイズやスタイルも多種にわたることから、シースに求められる要件は様々です。

それらを一括りに、カタチやプライスを表す事は容易ではありませんが、
今回紹介する製品個体を解説しながら、御依頼を検討の際の参考・目安になればと思います。

今日は、その予告まで。







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by stovlGS | 2014-01-09 04:56 | ナイフシース | Comments(0)

岩魚小刀 シース order

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沢登りや登山をされていてるベテランクライマーS様よりオーダーのシース製作です。
現地で釣った岩魚を裁く時に使用する御愛用の岩魚小刀。

江戸鍛冶の名工であった故二代目左久作氏に、十数年前にオーダーした注文製作品。
古来のタタラ製鉄法でつくられ、材料となった和鉄は300年前の物を使い製作されています。
この和鉄はサビに強く、渓流つり等の用途に向いている材との事。

つづきます。
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by stovlgs | 2011-07-01 12:41 | ナイフシース | Comments(2)

シース 2in1 その後  

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昨年より製作させていただき納品済みのフルオーダーシース。
本日は、すご~く遅ればせながら、このお仕事の本当の完了宣言の御報告です。なんとか九月中に間に合った。。

前回は春のlogにも掲載済みですが、stovl製作の2into1なオーダーシースの中の主であるナイフを使い、ハンター神崎さんが仕留められたエゾシカを氏自ら裁いたお肉。

僕にとっても感慨深くクラフトマンとして人間として、とてもとてもありがたい大切なお肉。
もも肉とロースの二種類のお肉を頂きました。


そして、もう五月の事になりますがデザイナーT中さん、クラフトマンまじさんとシーカヤッカーな海の男達女達のみなさんで、ダッチオーブンパーティーで蒸し焼きに!

もちろん、みんなですぐに完食です。
大好評で、皆さんから美味しい!と言って頂き、うれしかった~。


その少し後、こんどはサトー家と弟家族でロース肉を。
ちょっと恥ずかしいですが、その夜の食卓の写真をチョコット掲載。

このお肉は煮込み料理にも良い。と教えてもらっていたので、それにならい今回の調理メニューが決定。
そして、相方のお気に入りの銅鍋をつかって煮込む事数時間。

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by stovlGS | 2010-09-30 23:57 | ナイフシース | Comments(2)