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ロングウォレット stovl基本型 コードヴァン・クロコダイル オーダー

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stovlで基本となっているロングウォレットです。
仕様変更版ばかり載せていましたので、素のカタチが解らない方もいらしたと思います。
今回の個体も素材の部分でコードバン仕様への変更がありますが、カタチと内部容量などで此れが基本のロングウォレットとなります。
ご用命の際は、こちらを参考に御検討くださいませ。

先ずはサイズです。

長さですが19.5センチ。
畳んだ状態の幅、約9.5センチ。
厚みは、仕様によりますが、基本厚で1.8~2.3センチ。

素材は、牛ヌメ革(サドルレザー)のAクラス以上の物を更に良い部位だけ使用しています。
※ 画像の個体はフルコードバン+クロコダイル仕様です。
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紙幣スペースは、余裕を持った長さがありますので、相当数の紙幣が収容可能です。
更に多くの容量が必要な場合は仕様変更承ります。
ちなみに、今まで一番多くて紙幣200枚収容可能なオーダー製作を経験しております。

カードスペースに関しましては、
個別スペースで4箇所。
大きなフリースペースが1箇所。

個別スペースは1枚だけではなく、2~3枚収納可能です。
カード自体の厚みが物によって倍以上の違いがあるので、それらの組み合わせによりますが、8~12枚は入ると思います。
フリースペースは更に自由度がありカード・ポイントカードはもちろん多くのレシート類等収納できます。
勿論、更なるカードスペースの増設も可能です。
しかし、使用感を損なわない為には全体とのバランスがありますので、御相談ください。


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コインスペースです。
こちらは基本仕様でフラップ式のものになります。写真の個体は撮影の都合で、クセ付け加工後にフラップを何度も開閉をした為に若干浮き気味になっていますが、使い始めてしばらくしますと馴染み落ち着きます。

このスナップ無し仕様の説明は何度かしていますが、
固定金具がなくても不用意に開いてしまうことは絶対にありません。
逆にスナップボタンが無い事で、フラップに沿ってコインが手元近くまで来ますから、レジ前や会計時の所作もスムーズです。
スナップ自体がありませんから金具の破損も起こりえませんし、財布を折り畳んだ時に内側相対面の革やカードにキズを付ける心配もありません。
こちらも、お好みで差込み式フラップに変更したり、スナップボタンを付けることも可能です。
また、ファスナー仕様への変更も可能です。
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写真の個体には取り付けていませんが、附属のウォレットロープを取り付けて使用されますと紛失・置忘れ等の面でも安心です。
スーツでお使いになられる場合やお好みによってはロープ無しの状態で納める事も可能です。
お財布を失くされた経験がある方や、モーターサイクル・自転車に乗られる方にはオススメしたい装備です。

厚みは実測値以上に、見ための部分と持った感覚でも数ミリの違いまでも感じてしまうものです。
基本標準厚よりも薄仕上げを御希望の場合は、別途漉き加工代御負担で承ります。
その場合、革それぞれに適材適所で0.数ミリづつ薄くしますので、基本標準仕様に比べ全体で2/3~3/4程度の厚みになります。感覚的にはさらに薄く感じられると思います。

コードバンに関しましては、もとより薄く堅牢である為、最初から基本型より薄い仕上りになります。
スーツで使用される方には牛ヌメ革の薄仕上げ、もしくはコードバン仕様もオススメです。

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まだまだ書き足りない事も多いのですが、重複してしまうところも多いと思いますので、御興味のある方は他ページも合わせて御覧頂けますようお願い致します。

写真の個体にはありませんが、内側に小さく屋号の刻印が入ります。



〇 ロングウォレット 基本仕様 
 
  ・牛ヌメ革(サドルレザー)  生成りナチュラル・ブラックで選択可能。
  
  ・ 縫い糸は基本色(黒・白・茶・赤・青・ベージュ等)でお選びいただけます。他色糸を御希望の場合はお知らせ下さい。

   ・価格 ¥32500+tax

    ウォレットロープが御必要な場合は別途製作致します。

  ※ 革素材・容量の変更等も承ります。お問い合わせ下さい。
  
  


 画像に写っているものが全ての構成要素ではありませんが、気になる箇所があれば是非お問い合わせください。
 全てのディテールについて御説明できますし、御意見御要望を参考に更なる改良を続けていきます。




Λ.前回の続き、クロコダイル素材の再使用加工についてお伝えします。前回掲載の後半部分もあわせて御覧ください。
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御依頼主が愛用されていた他社製のお財布の表面に使われているクロコダイルを新造するウォレットの何処かに活かしたいとの御要望でした。
素材となるよう仕上げたクロコ素材の大きさが限られている事と、全体とのバランスから鑑みましてカードスペース位置に嵌めこむことに。

課題だった横幅寸法の不足の対策として二つのクロコパーツを組み合わせて使うことで解決。
二つのクロコダイルの柄をあわせて、カードスペース真中の仕切りステッチ下でお互いが重なるように配置しています。
その仕切りの下では二枚のクロコが重なりあって段差なく丁度一枚分と同じ厚さになるように加工し、カードの出し入れ時にも影響がないよう治めています。

クロコパーツはコードバンパーツ上に貼り込みステッチで固定していますが、そのままではクロコ表面柄の凹凸やウネリが重なるコードバンにアタリとなり透けてしまうので、クロコの裏面を平滑にし外周部分はなだらかに馴染むよう仕上げています。

前述しましたが、このウォレットは全てのパーツをオイルコードバンで組み上げた、
フルコードバン仕様です。

爬虫類や毛皮など特殊な革を除きますと、もっともハイエンドな素材です。
堅牢ではあるけれど繊細な素材なので、製作するには更なる緊張感を従います。
通常の製作以上に時間と手間も掛かるコードバンですが、仕上がった物を前にしますと、
良いなぁと作り手ながら感じてしまうマテリアル。

最良の素材の一つだと思います。



◇ 壊れたり使えなくなった愛用品の一部を素材の一部として活かす事ができます。 

 








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by stovlGS | 2013-11-28 16:30 | 長財布 | Comments(0)

crocodile remanufacture

a0155648_21321046.jpgキレイなブルーを見かけました。
厚く塗りなおされたペンキの質感と初冬の青空。そして、肌寒さも気持ちよかった。

娘のサッカーの試合がありました。
となりの小学校と毎年この季節に開催されるサッカーの定期戦。
5年生になると男女分かれてお互いの学校で試合をします。
うちの街で最も古い小学校どうし、歩いて5分も掛からない立地ということもあって、教師含めて長年のライバル関係が続いております。

男女とも試合自体の勝敗も重要なんですが、両試合の合計ゴール数による26年間勝利が続いているそうなんです。
連続勝利が途絶えないように、教師・生徒共にプレッシャーの中で練習に打ち込んでいたのでしょう。

「絶対に負けられない戦い。」  こんな身近にあるなんてね。

平日開催でしたが、仕事の合間に見てきました。
実は私、浦和レッドダイアモンズのファンでしてサポーターというほどでもないんですけど、長いこと熱い試合は見慣れております。
ある意味J1をも凌ぐエキサイト!な試合でした。

娘は勿論ですが、顔なじみの娘の友達皆が敵地で頑張っている姿みてますとねぇ。
良い試合でした。ホント。

結果は女子チーム5-2で勝ち!
ホームで戦った男子は1-0(ジャッジミスで引き分けとの説も・・)で負けてしまったようですが、
トータルゴール数では競り勝ち、今年も勝利することが出来ました。
重圧から開放された子供たち!
また来年へ繋いだという感じでしょうか。

スミマセン。ハズカシながら身内の話しを書いてしまいました。
さぁさぁ、御仕事のお話を書きたいと思いまっす。
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ロングウォレット製作の御依頼を受けておりまして、その中の仕様変更が大きく二つありました。
一つは、外側内側全部をフルコードバン素材に変更。
もう一つが、以前まで使われていた他社製の長財布の表側に使われているクロコダイルを、stovlで新造するウォレット素材の一部としてどこかに活かして欲しいとの御注文でした。

上の画像がその他社製お財布。すみません、ボカシとか好きじゃないのですが、作り手の立場からすると気分のいいものじゃないと思うので。
しっかりお使いなられていたようで、各部それなりにやれていました。まっとうした感じですね。

ここから表のクロコが使えるようにバラしに掛かります。
しっかりした作りの良いお財布でしたが、ミシン縫製だったこともあり補修前提の設計ではなかったようで、キレイにクロコを取り出すのには時間と手間が掛かりました。
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キズや縫い穴痕もありますし、内側構造的にファスナーのスライダーや革の堅いパーツがアタリとなって、表側の擦れを助長している部分も散見され、美しい状態で大きくクロコダイルの使えそうな部分を切り出す事は容易ではありません。

何とか選定・切り出しが出来ても、裏が接着剤と貼られていた裏地革の繊維カスでベッタリです。この個体は、表がクロコ仕様なので、そのままとはいかず裏革が貼ってあったと理解しましたが、接着剤で通気を止めているというか、隠れた部分だからといってべたついているのは好ましい事に感じないのです。
この辺はstovlで以前から課題としているところ。
曲げ伸ばしの力が掛かる部分には最良質な繊維組成の部位をあてがうことで、裏地や革を貼り付けなくても、強度が確保でき補修性の面でも利点があると考えますが、いろいろなケースがあり難しい課題なんです。

このまま、ざっと面を荒らして貼り込めば見えなくなる所ですが、そうは致しません。(キッパリ)
例えば板金塗装でも下地の状態が悪ければ傷んだ患部は全部取りきると思うんです。っていうか僕はそうして欲しいし、そうするべきでしょ。革も同じで、本来相性が良い筈のない劣化した溶剤が、見えない部分だからといって其のまま其処に在るべきじゃないし、治まりもよくないと思うんです。なにより気持ちよくないモンね。
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で、これは裏面に付いていた接着剤と革のカスを粗かた除去した状態。
クロコダイルなどの爬虫類革は、特徴的な模様があると同時に裏面にはその柄以上のうねりというか段差がついています。その面の窪みの奥にまで染み込んだ不純物を除去するには、機械でなく革包丁など刃物を使い、層の状態を見極めながら削ぎ取っていきます。

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ちなみに真ん中部分は、財布の折リ癖が付いていて、クロコが伸びてしまい擦れも多いので両サイド部分を使用予定に漉き込みましたが、問題は製品になった時に良い柄の部分が使えるかという事。
革の裏面と断面の繊維状態が良い部分でも、その表側の柄が美しい箇所とは限りません。

それと一番の課題は、stovlウォレットに入れ込む為には、長さも幅も足らないという事実。
何とかしないとですね。

Λ. 次回は、続きでもあるのですが、
今まで、定番なのにちゃんと載せていなかったロングウォレット黒の基本形。
クロコ記事の部分と共に、御覧いただけますようお願い致します。
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by stovlGS | 2013-11-26 22:13 | 長財布 | Comments(0)

ワークスcrfと HRCライダーと バイクの事とか

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日曜日の事。
近くのモトクロス場で、ホンダのイベントがあるというので、バイク散歩のついでに寄ってきました。
ちょうどタイミングよく2013年のHRCワークスライダー5人によるデモ走行を見る事が出来ました。
当然ではありますが、トップ選手たちの走りは圧倒的ですねぇ。
ちょっとビックリするくらいの違いに深く感動。
デモ走行ですから、本気の試合の時はも~っともっと凄いのでしょうね。

つ~づき
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by stovlGS | 2013-11-22 21:51 | モーターサイクル | Comments(0)

ロングウォレット コードヴァン black

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前回からの続きです。
表にブラックオイルコードバンを使い各部を変更したロングウォレット。
今回のお客様、通常版と違うカタチや容量の御希望があり、理想とする仕様の説明と共にスケッチを添付してお問い合わせくださいました。
遠方のお客様でしたので電話とメールで御意見を伺いながら複数回やりとりの上、お好みのカタチや仕様を検討し、御希望に沿いながらもstovl製としても成り立つよう製作させて頂きました。

今回は、オーダー製品への御理解のあるお客様でしたのでスムーズに進行する事ができましたが、
あまりにも多くの変更点がありますと、カタチだけでなく使用感としてのバランスまでも変わってしまうような事もございます。
お好みのデザインや容量だけを実現するのでしたら、その形やディテールを御希望どうりに作ることも可能です。
しかし完成度や堅牢性・美しさを基準に考えますと、実際には見えない部分の寸法やバランスの辻褄をパターン(型紙)上とサンプルで検証しなければ、最初の一つ目から本当の良い物は作れません。

今回の場合は、御依頼の内容からしますと殆どフルオーダーに近い物でしたが、
検証のなされている既存のロングウォレットを改修するほうが確実な部分もあり価格を抑えられる事から、セミオーダーというカタチで進行させて頂きました。

1.スクエア型(標準型よりシルエットを角型に)
2.コンビ素材使用(表コードバン 内側サドルレザーヌメ)
3.カードスペース増設 (既存のデザインよりもカッティングを直線的に)
4.ジッパーコインスペース
5.薄型仕上げ

目立った仕様変更は、この五点になります。
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素材は、コードバンを御希望いただきました。今回は、表側だけブラックのオイルコードバンを使い、内側は堅牢なヌメ(サドルレザー)で仕上げています。最初はすべて黒をご希望でしたが、経年変化で色焼けも楽しめるナチュラルカラーに変更し製作。
コンビカラーの課題に、色が移る「移染」という現象が起こることがあります。
とくに濡れてしまった時に起きやすく、こればかりは完全に防ぐ事ができません。防水材や色留め剤等でコートしますとナチュラルな質感を消してしまいますし、それらを使って移染を防げたとしても、そのコート剤を越えて濡れてしまった場合には、その溶剤が逆に邪魔をしてシミを消す対処法を施すのが難しくなります。
また、どんなに濡れたとしても全く移染しない事も多く、染料や革の特性と相性による部分なので、御了承頂けた場合のみ製作しています。
今回は同じコードバン黒とナチュラルヌメで移染しないかチェックしたところ、通常使用では問題無しと確認できましたので、諸々の了承を頂き製作しています。

そして今回のように、表と内側で色の違う革を使った場合には、どちらの色にも相性のよい糸の色選択が課題となります。そして、今回はナチュラルカラーのシニュー糸を使いました。
この糸は少し透明感がある為、シッカリと縫い引き締めますと、それぞれの革と色が馴染み同化したような風合いを見せてくれます。

外周のラインについては、カードスペースの角を標準の丸味のあるものから、少し角気味に仕上げています。
鋭い直角に仕上げることも可能ですが、少しだけ丸みを残した角型に。
こうしますとカードのスペース効率を高めつつ、財布の角により収納時の服や鞄を攻撃することありませんし、財布の角部自体が傷みやすくなるのも防止できます。
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内側のカードスペースですが、カード個別スペースが10箇所になるよう増設をご希望でした。その一部としてコインスペース上に並べるようにカードスペースを配置するご指定もありましたが、そうしますとコインスペースが開かず使いづらくなり、カード自体が下にあるコインの影響で折れたり傷む事例も他社製で見てきた事もあり、ご遠慮願いました。
その代用の一つとしてstovl標準型の4箇所に対し二つの個別カードスペースを増やし6箇所としました。そして、この個別スペースには一箇所に2枚~3枚収容できますので、ここだけでもかなりの収納力があります。
そして、その下、場所で言うと表のコードバンとヌメ革の個別カードスペースの間にも大きなスペースが存在します。

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by stovlGS | 2013-11-16 21:45 | 長財布 | Comments(0)

黒のコードヴァン

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黒のコードバンです。
革の色としては基本となる黒ですが、オイルコードバンのブラックは、ひと味、いえ四味くらいちがいます。

艶感もありながら、マットな風合いといいますか。しっとり感もあるんです。
堅牢で上品という相反する特長を持っています。

ワークベンチ上のライティング一つと私の撮影ですから、本当の表情と質感がお伝えしきれないのが、とても残念なんですが。実物はもっと素晴らしい質感ですよ。

写真の個体は、
・コンビ素材使用
・スクエア型
・ジッパーコインスペース
・カードスペース増設
・薄型仕上げ
等々の仕様変更で製作したオーダーlong walletです。

こちらのような各部仕様指定での製作も得意としております。
stovlとしてはlog・HPともに載せていませんが、今までOEM版として数多く作ってきたディテールですので、それぞれの利便性とメンテナンスなどのポイントについても細かく説明・お答えできると思います。

良い部分だけではなく、ウイークポイントもあれば対処法もあわせて説明させて頂きたいと思っています。
どのアイテムにおいても解らない部分については、お問い合わせ下さいますようお願い致します。

画像の個体も、近いうちに詳細を載せたいと思います。


Λ. 今日も結局は堅い感じになってしまったぁ。
   サラッといけない性分のようです。
 


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by stovlGS | 2013-11-14 15:50 | 長財布 | Comments(0)

ロングウォレット ショート コードバン Blue

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前回のlogに少し写っていた青いオイルコードバンを使用したロングウォレット。

カタチは、ストーヴル定番のロングウォレットショートタイプです。
このタイプの解説は、前にも数回書いており重複する部分も多くなりますので、そちらのほうを御覧下さいませ。

今回の製作の御依頼は、以前から載せていますブライドルレザーのネイビーカラーを御覧になり、ブルーカラーのウォレットについてお問い合わせくださり、仕様は勿論ですが、とくに素材と色について御相談しながら進めさせて頂きました。
というのも、ブライドルレザーに関しては手配に時間が掛かりすぎる事と、財布やカードケースなどのレザープロダクト用としてみた場合にstovlの考える構造に即した部位と厚みが供給されていない事などから、ブライドルレザーでの製作を休止しています。
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そして、御紹介したのが、このコードバンなのです。こちらもブライドルレザー以上に最上質で希少な革素材。
おおげさではなく本当に他に代わりの見当たらない質感と表情を持ったレザーなんです。

そして、この色。ネイビーもしくは濃紺といいますか、深く透明感のある鮮やかな部分もあり、照明や日の当たり方によって違った表情をみせてくれる素晴らしい青っぷりなのです。
※画像では、カメラの露出機能の関係で少し明るめに写っているカットもあります。
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このコードバン素材について短く解説します。まず皆さん御存知のように馬革のお尻の部位になりますが、表皮ではないのです。
通常はレザー素材となる表層部分ではなくて、表面の革と筋肉の間に存在する緻密な部分をコードバン層といいます。
そして、このコードバン層は全ての馬の臀部に内包されている訳ではありません。
とくにヨーロッパの農耕馬の物をつかいますが、世界的に農耕馬も少なくなり、専門タンナー(なめし工場)の減少と共に、現在では世界で数社(ほぼ2社で)しか生産されていません。

stovlで通常使用しているサドルレザーやヌメも表情があり耐久性のある革ですが、
それ以上にコードバンは堅牢で美しい革素材です。
馬の体に内包されている革ですから、多くの場合は表皮より薄い物ですが、張りがあり引き裂き強度にも優れる為、製品自体を薄手の仕様で仕上げる事が可能となります。

今回のオーダーは、内側も外側もすべて同素材のフルコードバン仕様です。

市場にある製品の多くは、コードバン製をうたっていても外側だけがコードバンというものが多いと思います。
どちらの組み合わせにも良さがあり、価格と使い勝手のバランスを考えて選択される事をオススメ致します。
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内側の構造ですが、こちらもシンプルなショートタイプの基本仕様となりますので、仕様解説は以前のlogを御覧くださいますよう御願い致します。

上の画像にありますように、芯まで入った染料の特徴で裏側の床面までブルーに染まっています。
個体やロット毎に染まり具合は変わってきますが、表面だけに顔料を吹き付け塗装したものよりも、自然な風合いと透明感が魅力だと思います。
芯通し染めの場合、コバ断面に後で色を入れずに済みますので、後染めの染料のような色落ちや洋服等への移染リスクを軽減することができますし、何より美しい色となっています。

stovlでは、とくに裏地についての御指定がない場合には、裏側の床面に革の裏地の貼り付け加工はしておりません。
この部分は説明がとても長くなるので、また後日別項で細かく解説しますが。
裏地をあてがわず一枚で仕立てたほうが、財布を畳むも反るもフレキシブルに革が動くことが出来ます。一番大切な事は、折りたたんだ時に財布の中心となる可動箇所には、良質で緻密な繊維組成部位を見極め配置する事が最重要だと考えています。
裏面全体を革で裏打ちすることは、実際には補強の意味はあまりなく、とくに堅くて堅牢な革素材の場合は曲げ伸ばしする度に貼り付けた面どうしの内外差によって互いに負担を掛け合うチカラが加わり続け、逆に傷む原因になる事も。
また可動部分に開けたステッチ穴は、常に伸びたり皺が入る力を受け続け、時に切り取り線のように、そこが裂け目のキッカケになる事例も多く見てきました。
常々感じているのは、せっかく組成の緻密な美しい面を選定し配置しても、そこに接着材を塗り込み、革の呼吸を止めてしまう事への抵抗感が私にはあります。
見映えとしてみれば裏地革を付ける事のほうがディテールアップとみなされ、豪華さや手の込んだように見せる効果もあるのですが、考え無しで行った加工では製品寿命を短くしてしまう場合もあります。作り手によっては良質な部位を使わずに裏どめをしてキズや荒さを隠している場合もある事を書き留めておきます。
只、各部の数値と革どうしの特性を検証し裏打ち加工する場合は、良い物が作れると思います。
実際stovlでも、そういった仕様のOEM製品を多く製作してまいりましたが、現在は基本的に一枚仕立ての仕様で製作しています。
裏地革の貼り付け加工をご希望の場合は、そのアイテム・個体・素材ごとの特性にあわせ検証することで製作は可能となりますので、個別にお知らせ下さい。

この個体に関してというか、全てのstovl製品では、曲がるチカラが加わる可動部分には、とくに裏側床面・裁断面の状態を見極め良質な部位を使っています。
革にとって、表の見える位置のキズの有無が最重要ポイントではありません。
stovlでは、この裏側床面と切断面の組成密度の良し悪しを、最も大切な製作ポイントの一つだと考え取り組んでいます。

これらの書いてきました件については、長く検証・研究していますが、明確な答えの無い部分でもあります。
時期をみて現在のstovlの見解を細かく解説してみたいと考えています。
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今回の製作は、ウォレットコードの金具も通常仕様と異なり、真鍮ブラス素材の物をお選び頂きました。
通常の亜鉛合金よりズッシリと重いのですが、より深いエイジングを期待できますし、磨きこんでブラスの輝きを楽しまれるのも良いと思います。


Λ.現在、ブルーのオイルコードバンの御予約を受け付けております。
在庫の革も少量ありますが、追加注文分の手配の都合で数ヶ月お待ちいただく場合もございます。

コードバン仕様での製品価格に関してですが、
革素材として比較しますと、通常皮革の3~4倍の価格となるハイエンドなレザー素材です。
手配の都合と製作するアイテム毎に使用する用尺と技術難度等で製品価格は変わってまいりますので、
個別にお問い合わせ下さいますようお願い致します。
素材価格が数倍するからといって、製品の価格まで同じような比率で変わるような事はありません。
通常革使用に比べればお安くはありませんが、なるべく抑えるよう努めてますので、ご検討下さい。
表だけコードバン仕様、フルコードバン仕様ともに受け付けております。

このコードバン素材の素晴らしさを感じて頂ければ幸いです。

是非。





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by stovlGS | 2013-11-11 23:38 | 長財布 | Comments(0)