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R80G/S・R80GS basic 専用リアバッグ その1

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以前から試作・開発は完了していますと記していましたが、諸事情により続報をお伝え出来ずにいました。
本日はまずR80G/S専用リアバッグの製作の経緯についてお知らせ致します。 
また少し後にはなりますが、構造と製作の詳細についてもお伝えする予定ですので、今日はさらっと。
製法や想いの部分でR100GS用と重なるところもありますので、そちらの記事と合わせて御覧くださいますと雰囲気は御理解頂けると思います。

今回御紹介するリアバッグは開発も兼ねたプロトタイプとして製作し、昨年の夏にR80G/Sにお乗りのお客様に納品した個体になります。

まず、今までのR80G/S・R80GSベーシックのキャリアとリアバッグにおける状況について。
今まで2バルブGS用として作られたバッグには、BMW純正(絶版)を筆頭にリプロダクト品が何種類か存在していたと思います。
それら代表的なバッグの多くは、「R80G/S・R80GSベーシック」と「R100GS」という大きく分けて2種類の形状と構造の全く異なるリアキャリア向けに兼用として使うことを前程に作られたものです。 
その影響があってか装着の不具合や傷み・型崩れなどが散見され、私のところでもそれらの修理の御相談も受けてきました。

このトラブルの類は初代モデルのR80G/SとR80GSベーシックのキャリアに装着している場合に発生しやすく、細かく見れば殆どの個体が抱えている不安定要素ではないかと推察します。
これはキャリア座面の奥行きが短く、それを構成するパイプフレームが100GSに比べ少ないことに起因していると考えられます。

取り付けに関しても、カブセ開閉固定用にリベット留めされた2本のベルトをキャリア下側に回り込ませようとしてもウインカーステーに阻まれ出来ず。仕方なくベルトはキャリア座面とバッグ下面との間に挟むようにするしかないのでバッグの安定感も良好とはいえず型崩れを併発していました。
それに加えてバッグ内側からキャリア座面の横渡しのフレームパイプとをつなぐU型金具が中央に1点しかないことで、バンク走行時やサイドスタンドでの駐車中にバッグが横滑りしてずれるという問題がありました。
ちなみに100GSにおいてはキャリア後端部にベルトを通すガイドループが二箇所設けられ、2本のベルトがキャリアの下側を廻りこみバッグ自体をキャリアに抑え付けるように固定できる構造になったことで、このトラブルは発生しません。

純正バッグと基本構造を同じくする純正以外のリアバッグでも、R80G/S・R80GSbasic のキャリア上で使われることを考えますと、デフォルト状態のままで安定した装着が成されていることのほうが少ないのかもしれません。問題なく御使用できている方もいらっしゃると思うので決めつけることは出来ませんが。

今まで海外製のリプロ品をはじめ純正が絶版になったあと作られた幾つかの2vGS用リアバッグについて見る機会もありましたが、完全な対策を施された物はなかったように感じています。(純正・内外リプロ品の不具合で御相談頂いた方が幾人もいらっしゃいます。)
これはメーカーが自発的もしくは依頼され製作したバッグだとしても、純正バッグに近づけるように当時の仕様を踏襲して復刻的に製作した場合には、そのネガ部分までも引き継いでしまっているということが原因なのかもしれません。

ストーヴル製として作るならば、問題点を解消し、出来る限り良い物になるように、根本原因の一つである兼用の設計を改めまして、【R80G/S・R80GSベーシックキャリア専用品】として設計・開発を行いました。

リアキャリアに従い無理のない形状と寸法にすることで、意匠も構造も全く異なる仕様になりましたが、その制約の中でバランスが悪くならないように作ることは簡単なことではありません。

じつは今回のバッグ製作はサイズや意匠変更と共にフィッティングの為の施工箇所が本当のミソでして、キャリアとの接地感と安定性を図るために1ミリも無駄にしないよう色々と対策した構造になっているのです。
その辺りは、また「その2」で詳細にお伝え出来ればと思います。
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ユーザーさんから頂いた写真です。御自身の80G/Sに装着の図です。ありがたいなぁ。
いや~キレイでかっこよいGSですね。最高レベルの整備・レストアが施された車輛です。

まだ革が硬く馴染んでいませんから、ベルトも奥まで締めこんでないとのことですが、雰囲気が伝わるでしょうか。
大体のおおきさですが、純正より奥行きが少し短く・横幅は広く・高さは少しだけ高く。

うちの定番品として作る場合の大きさはまだ暫定的なものでして、80用に幾つか製作した別の個体全てで細かな仕様・サイズ感は異なります。
まだ深化途中ですが、前述の問題点はほぼ解決済みですので、あとはユーザーさんの使用要件にあっているのかとデザインバランスが課題ですかね。
今後ラリー用途や最小サイズのハードコア仕様もつくりたいですねぇ。

※R80STもキャリアは共通の形なので装着できると思います。未確認ですが。

Λ.まえふりでも、つい長くなっちゃいますね。詳細はどんだけになるのか。
 「わかりやすく、短く」は出来ない性分のようです。
 
 作れば作るだけ疲弊する製品なんですが、できる範囲ギリギリでやりぬくつもりです。
 少し大げさですが。2バルブフリークの意地もあります。
 せめてマイナスにならないようにコスト削減ではない部分で調整中です。

  高品質なAクラス以上の牛一頭の半身を依頼主さんの注文ごとに専用手配しまして、その中でも良質な部位だけで作ります。商いとして見れば「甘ちゃん」と思われる部分ですが、もっとコスト効率よく裁断できるかもしれないといった作り手の都合に寄った裁断や作り方は致しません。 なので正直な本当の作り方をして、どこにも負けないクオリティを目指しますと、このリアバッグは牛一頭の半身から一つ分しか切り出せないんです。
 
スミマセンが、御注文は現在まだ受け付けておりません。100GS用も現在休止中です。
◎受注再開しております。
 
良いと思って頂ける物を長く作り続けるためにも、まず春まではバックオーダー分だけの製作を予定しています。
詳細はもうちょっと、お待ちくださいね。







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by stovlGS | 2015-02-28 15:27 | R80G/S・basicバッグ | Comments(2)

ブラックなコードバンウォレット

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いつも実際の作業日時と時間差のある投稿ばかりなので (数週間遅いのは良いほうで、年単位で遅めの投稿も)
たまにはlogらしく、その日のうちに作業記録を載せてみました。

コードバンブラックを使った長財布です。
依頼主さんからの御希望で角型にシルエットを変更。
内部の仕様も御相談しまして、いろいろと変えています。
セミオーダーですが、内容的にはフルオーダー的な製作でした。
そのあたりのお話は、またこんど。

結局いつもと同じや・・。














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by stovlGS | 2015-02-25 21:55 | Comments(0)

ウォレット ハーフ系 とか

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そういえば、うちで得意にしているお財布類ですが、
比較するとストーブル銘で御注文頂けくのはロングウォレット 長財布系が多いんです。
OEM用や別注品として出荷してきたものも含めてみれば、ハーフウォレット系も長財布系に劣らずかなりの数を作ってきました。
stovlとして、こちらのlogにあまり載せてこなかったのも原因でしょう。
まぁ昨年などは殆ど更新もせずひたすら作っていたもので。
今年はそのあたりも細かくお知らせしていこうかと思ってます。


現在では、どちらのお財布も定番のアイテムとしてみれば、ベースとなる基本型の種類はそれほど多くはありません。
今まで製品としてはリリースしていない物も含め多くの種類を試作・習作・製作してきた中で得た勘所と使用感をデータ・感覚として蓄積し、幾つかの形に集約されたのが現在の定番型のベースになっています。
各アイテムごとに深化する方向に改善し不具合箇所の洗い出しを日々続けております。

実際には構造的・意匠的な仕様変更はもちろん、革や糸の種類や色の変更を加えますと多くのバリエーションが存在します。
個々の御注文において、その素材や要件ごとにすべて検証し設計を見直して製作しますので、
もし御注文の仕様変更において、ベースとなる定番型に適した物がなかったとしても、データと経験を元にフルオーダーで形をおこす事も可能です。
ベースのない新規の形となる御注文におきまして不確定な要素があればサンプルもしくは部分サンプルを作り検証しますので、フルオーダーや一品物でも完成度の低くない物を納品できると思います。


製作に集中してしまい更新や掲載が滞りがちな時もあります。
お問い合わせ頂ければ、載せていない物でも画像つきメールでお送りできる物もありますので、
各アイテムとも御興味あれば御連絡ください。

Λ.上の画像は製作中のハーフウォレット。
 定番の一つ、外ポケット付。
 スナップ凸がまだ打ち込まれてないでしょ。まだ仕上げ途上の状態ですね。
 こんな感じで御依頼品は納品までに製作レポートを画像つきでお送りしております。
  

 ※出来る範囲でになります。製作に集中してしまうと途中撮影を忘れてしまうことがあります。
 手をとめられない時もありますので、御了承ください。


  











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by stovlGS | 2015-02-23 22:13 | Comments(0)

端材で、ちょこっと遊び

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どうしても製作で出てしまう沢山の端材に毎日囲まれております。
製品には使わないので、サンプル検証に使ったり処分してしまうしかなく・・。それでも溜まる一方です。

小さい製品用としたり、混ぜてわからないところに使ってしまうということはありません。
良質部位だけで作れば製品寿命も延びますし、宜しくない部位を混ぜて作ったものを比べて、より良い状態が長く続き、使用感も良好なのは紛れもない事実です。
なので、使わないと一度決めた端材を使うことって出来ないんです。

もったいないといえば、そうなんですが。無駄にしているのとは違うと思ってます。素材に対してもどこか心苦しく勘弁してねといった気持ちで撥ねています。
自分の気持ちが一番にそうさせるのは間違いないところですけど、販売上営業上の口上ではなくて、このやるせなさを革にもわかってもらいたい気持ちがあるのが正直なところ。

撥ねる量が多ければそれだけコスト的には厳しくもなるのですが、そこでケチってもいい物は作れません。
ユーザーさんに気持ちよく使って頂けるのか、御期待に応えられるだけの使い心地と耐久性があるかという部分において最重要な見究め事項なんです。それに何より自分も気持ちよく作れませんものね。
なので、日々裁断工程の段階では全ての角度と意味合いから検討し芳しくない部位はバサッと撥ねていきます。でもホントの意味で無駄にならないように、良質部位は小さなものでも仕分けてストック。
革も納得してくれてると思いたい。


で、たまにその溜まりに溜まった端材を使ってチコッと。サンプルでもなければ習作でもなく。
上手くもなければ丁寧でもなく、フリーハンドで遊ぶ。

うちのウォレットでそれなりの数を作ってきたモデルのミニチュア版。(笑ぃ~。)
どこも縫ってもないですし、仕上げもしてない。端材のホント遊びですが。
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5ポケットのウォッチポケに入るサイズだったり。奥まですっぽり収まります。

ちゃんと作ればコインケースとして使うことも出来たりするんです。
最小サイズなんで収納量も極少ですが。

これ製品ではないので、あしからず。














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by stovlGS | 2015-02-18 20:59 | Comments(0)

ロングウォレット ショートタイプ ブルー手染めオーダー

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前回載せた手染めブルーの完成品です。
この個体はお客様からの染色依頼での製作でした。
どうしても少しだけ赤みが取り切れませんねぇ。ムラ感ももっと無くしたかったのですが、これ以上色入れしますと濃くなり過ぎるリスクもありましたので程ほどのところで。

日光下では更に色鮮やかに見えます。
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じつはstovlサトーとしては染色の完成度に納得できずに、お客様に事情を説明するために染色後の組み上げ前の画像を見て頂いて、今回は御期待に応えられるレベルの物にならず申し訳なく出来たら染色加工も含め製作を辞退させて頂きたいとのお話を伝えたのです。
そんな頼りない作り手に対し問題ないとの御意見をいただき、製作を続行し完成した物がこの個体です。
こんなケースは初めてでしたが、現在もご愛用頂いているようでして誠にありがたいことです。

先日一年ぶりに御連絡がありまして、ちょっと面白い加工といいますかメンテナンスの御依頼が。
実作業は3月頃を予定しております。
どれだけエイジングが進んでいるのか楽しみですね。
また進度がありましたら、こちらでもお伝えいたします。


※上の画像二枚は少し良く見えてますが、染色のブルーの出方は不確定です。
元々の青い革の状態での美しさを御希望の場合はコードバンのブルーを強く推奨いたします。


a0155648_15443989.jpgΛ.子供の頃から作る事が好きで塗装の類はとくに得意に思っていましたが、革の染色は本当に奥が深いものです。

左の画像見てもらえばわかると思いますが、ムラもありますし赤みも残ってますよ。
ウマ下手な作風を目指してないので、自分としては辛いところです。
革素材や製品でよく使われる「味」という抽象的な表現でのリスク回避はあまり好きではありません。
わざと作り出す味は味にあらず。 なんつって。。
良いものならば使っていくうちに小馴れて、雰囲気のようなものが出てくると思います。

今回は依頼主様にも気に入って頂いていること、自分への戒めもあり載せてみました。

正直、経験値の少ない色や染料もありますので、
こちらから率先してブラックやブラウン系などの定番色以外の染色をどうですかとは言いにくい部分もあるのですが、もし御興味があれば御連絡ください。
良い物に仕上がるよう努めます。

















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by stovlGS | 2015-02-12 03:50 | 長財布 | Comments(0)

dyeing

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ストーヴルでは通常多くの場合、色物のレザーはタンナーさんが鞣し工程のなかで染色したものを使っていますが、
オーダーによってはご希望の色に手染めすることもあります。

染色加工は最近まで長らく休止していましたが、量産OEMから個々のお客様を主とする生産体制に変えたことで、染色依頼のご相談も少しづつ増えてきました。

染色といいましても、その方法や染料の種類による特性の違い、その色ごとの耐候性、各染料メーカーの特徴等々多くの勘案しなければならない部分があります。
また多くの場合、発色・濃淡・色ムラなどの出方が下地となる革の種類やその時々の条件により違った仕上がりになります。

画像のブルーも色の出し方が難しい染色の一つです。
これは2・3回ほど色入れをして耐候性と日光下の見え方のチェックをしたときの画像だったと思います。ここから、後どの程度色を重ねながら濃さや彩度はどうかムラ感を残すかなど幾つもの検証が必要になります。
日光の下と照明下とでは色も違って見えますし、その光源の種類によっても変わってきますので、いかにお客様のご希望のイメージに近づけられるか、毎回本当に試行錯誤と研究が必要なところです。

また、色のことばかりにとらわれてしまうと、革自体の質感が犠牲になる可能性もあるので注意しなければなりません。
染料を入れすぎることにより革自体が硬くなったり、本来の表情を消えてしまうことはどうかとも思います。
このへんは、既製品のようにキッチリ均一的な仕上がりにするか、少し粗っぽさを残しクラフト感のある自然な風合いに仕上げるかでも変わってくるところです。

ちなみに使った舶来染料、とても好きなものなんですが青系についていえば難しいと感じています。
表現しづらいのですが、赤紫ががった層が青の上全体に薄~くのってしまうんです。これを染色中や仕上げたあとに除去するのが凄~く大変。
でも、下地にしっかりと染まったブルー自体はとても良い色なんですよ。

もっともっと研究しなくては。です。

Λ.何か変わった色がご希望の場合は御相談ください。
 今後、定番のブラックレザーについても、手染めによる対応になるかもしれません。









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by stovlGS | 2015-02-08 15:21 | Comments(0)