HONDA XR600R ハンドルロックキーカバー

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昨日のホンダバイクつながりで、サラッと記します。
本日はお仕事でありながら、ちょっとニュアンスの異なるとても小さな依頼品について。



少し前に友人から、ホンダのダートバイクXR600Rを手放すと連絡をもらいました。
「作ってもらったキーホルダーも一緒に付けて手放していい?」と聞いてくれる律儀な御人。

もちろんOKです。
もう随分と前に作ったものですし、使ってもらって、こちらこそありがとうという気持ちです。
それに、このカバーは他に転用できない専用品ですしね。


XR600Rというバイクは、元々オフロード専用車として海外向けに市販されていた車両。
仕向け地ごとに仕様が異なり、国によっては最小限の保安部品とともにハンドルロックが装備されています。
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今回のキーはメインキーとは別で、ステアリングステムシャフトの通るヘッドパイプの左横についているハンドルロックで、ドイツのキーメーカーのネイマン社製のものです。

これがまた不思議なというか面白いカタチしています。L字型と言ったらいいのかな。
※ R100GSをはじめ2バルブボクサーにもネイマン社製がついていますが、持ち手は丸型の一般的なものです。

このカタチでは、キーホルダーや丸環につけ提げたとしたら重心位置の関係から不安定になりそうです。
メインキーと一緒につけても相性は良くなさそうですし、形状的に車体やハンドルステムまわりに擦れて傷がつきやすそうです。


シンプルな物を希望されており、キーの形状に沿ったカタチで最小限の構造でサラッとこしらえた風にしていますが、実際には小さなものほど制約が多く難しい場合も多く、やはりこのキーカバーもそれなりに悩んで「あーでもない。こーでもない」と考えながら作りました。まぁそれもいい思い出です。

最小の縫いで、最小の立体化。開き留めの造作もなく、極力シンプルに。
今回は試作サンプルを作らず仕上げました。

キーは革二枚に挟まれるように収納されていて、真鍮のリングを基点にスルっと出して使用します。


バイクを所有している間は用を為したということで、お役に立てたのだと都合よく解釈し、今はホッとしています。

次のオーナーさん何処のどなたかわからないですけど、もし、変なカタチのキーホルダーが付いていたら。
それは誰よりもバイクが好きな革職人が作ったものですよ。


Λ.まぁ、普通考えれば中古のキーホルダーは使わないわけで、もうついていないでしょう。
 
 ネイマンさん、面白いカタチでいてくれてアリガトウ。
 勉強になりました。 

 たぶん狭いところでもまわしやすいとかの意味があるんでしょうね。










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# by stovlGS | 2018-07-11 22:42 | キーホルダー | Comments(0)

ダックスホンダ 

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昨年か一昨年頃のパタゴニアのカタログの表紙です。
(この写真、前にも載せたかなぁ??)

良い写真だったので、メモ代わりに撮影してたの思い出したので載せてみました。
斜めからの画なんで見づらくてスンマセン。

お国柄もありますし(おそらく)公道ではないのでしょうから仕方ない部分もあります。
ヘッドギアとグローブ無し・短パン半袖は、まぁあれで。
片手運転!(笑)

ダックスといえば、スーパーカブと同系列のエンジンを搭載しています。

スーパーカブが開発当初から通常のハンドクラッチ操作の必要ない遠心クラッチを採用してきたのは、蕎麦屋さんや寿司屋さんがオカモチを持って片手運転するのにも最適というのは有名な話ですし、当時のホンダの広告でもそれを強調してました。
今じゃありえな~い。

たしかに安全ではないけど。いろいろと許容されていた良い時代だったんですね。


画像ではわかりにくいですが、おそらく北米輸出用であればCT70あたりでしょうか。
年式や仕向け地で仕様が異なるのではっきりしないですけど、クラッチレバーらしきものついてるから遠心クラッチ仕様ではないのかも。


そんなことはおいといて。
日本製の小さなバイクとライダーが一緒に写っている雰囲気が良い画って、そうそうないんですよ。
雨で湿った風景でも、楽しそうな笑顔が見てとれるのがいいですね。。
もちろんバイクは古いし名車ではあるのだけど、ステータス性のある乗り物ではないし、押しつけがましさもない。
なんかすっきりと気持ちがいいんです。

海外のアパレルメーカーのカタログ写真ていうのがちょっと悔しいところではありますが。
この感じを日本の広告で、なかなか出せないのは残念。コンプライアンス的NG?


結局、物事自体が楽しく気高くあっても、そのルックスに憧れたり良いなぁって思える要素がないと、誰もそれを嗜好しなくなるんですよね。
結局、人は格好良さ、もしくは安楽さがなければうごかない。。

在り方と見ための大切さを痛感する今日この頃。というかズ~っとです。

僕もチッコイ乗り物が大好きで80年代から乗ってます。
というか最近は持っているだけといったほうが正しいくらい乗れてませんが。
でも、存在してくれてるのがうれしいんです。
自分にとってのささえです。

あ~バイク乗りたい!







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# by stovlGS | 2018-07-10 15:26 | モーターサイクル | Comments(0)

フォールディングナイフ シース新造オーダー 完成

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フォールディングナイフのシース新造オーダーのつづきです。
上の画像は左から順に【純正シース・完成版・試作サンプル】になります。

前回お伝えしたサンプル試作を経まして、お客様へ納品するシースが完成しました。

今回のナイフ自体とても素晴らしい品質の物ですが、純正シースは合皮だったこともあり擦り切れてしまっています。

ナイフ全般にいえることですが、高品質なナイフだとしでもシースやケースは、本革を使用しているいないに関わらず、それなりの作りの物が多いと感じています。
純正で良質なシースも存在しますが、使い方によっては早めに傷んでしまうことがあるので、良いものは尚更に大切にされてください。
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こちらが納品用の完成版。
御依頼主御希望のチョコブラウンのヌメ革を使用しています。
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縫い糸は、ブルーです

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じつは、このシースの裏側にはブラックのヌメ革を使っています。
そのため、ブラウン・ブラック両方の革色と糸色の相性を考慮する必要がありました。
幾つか候補に挙がった色の中から、差し色としても美しく映えるブルーの糸をお選び頂きました。
定番的なものではありませんが、当工房ではたまに使う色合わせ。相性も良好でお薦めです。

いつも記していることですが、複数の革色を一つの製品の中にを組み合わせるときには色移りの問題がありますが、パーツの配置や使い方を工夫することである程度は防ぐことが出来ます。
今回のように縫いシロ部分だけが接している状態では、色移りのリスクは更に少なくなりますので、あまり心配しないでお使い頂けると思います。
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完成版のシースの上に、試作サンプルを載せてみました。
下になっている完成版のほうが数ミリ長くなっているのがお分かり頂けるでしょうか。
この数ミリに大きな意味があるのです!
試作工程がなければ辿り着くことのできない厳密フィッティングの一例です。

ここに至るまでには、純正シースの検証と、この試作サンプルをもとに検証を行い、ベストな長さ・深さを見つけだし、もう少し深くしても抜き差し出来つつ使用感も良好であることを確認しての改善です。

深ければそれだけナイフは守られますし安定した装着にもなります。
ただこの【深さ・長さ】は使用感的なことだけで決まるのではなく、見ためのバランスも考慮しなければならず、それほど簡単な作業ではありません。

何かに合わせて、収め処やケースなどを作るということは、その内包物の形や使用要件に従って形状や数値を見つけ出すことでもあります。とても時間と手間の掛かる作業ではありますが、使いやすく安心できるものに仕上げるためには必要な道筋なんだと思います。

でも、それを見つけ出し、作り手の判断で全体の数値や意匠やシルエットを決定することは本当に難しい。
仕上がっても、それが御依頼主のお好みに合わなければ意味は半減しますからね。


それっぽいもの(単に用を為すもの・ルックス的に格好のいいもの)であれば、割と早く完成させることはできるんです。
でも、考えうる限り最良の物を作るっていうのは、そう単純なことではありません。
そこは残念ながら、量産品には実現出来ないことかもしれません。
うん出来ないなぁ。


縫いシロに関してもコンマ数ミリ追い込んで、強度を保ちつつ針目ピッチを細かく美しく縫製、シルエット的に余裕のある遊び部分は無理がない程度に削り込んで、完成に近づいていきます。

クリアランス調整も詰めていますので、差し入れるときにはパチッとした節度感を得られ、より良い装着感も実現できました。
※この節度感のあるフィーリングは革が馴染んでいけば変化するので、それもある程度見越した造作が必要になります。
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今回はシンプルに二枚構成でつくりました。二枚の革でナイフを挟みこむ、いわゆるモナカ合わせの構造です。
緩やかに徐々に厚みを増すナイフや刃物とは異なり、フォールディングナイフのようなグリップ内にブレードが収まる構造の場合、あらかじめ二枚合わせで縫製した物に差し入れて立体加工をする方法では、シッカリとした造作は不可能です。

これだけ厚みがある物で緩みがほぼゼロに近く、使用感を損なわない物を実現するには、それぞれパーツの状態で立体化を施してから組み合わせ造作する必要があります。

副次的な効果として、厚みのある二枚合わせの立体形状の場合、縫製ラインが段差のある凹んだ位置にきますから、縫い糸が何かと触れて擦り切れてしまうといったことも避けられます。

今回は色からの選定で化繊糸を使用しましたが、麻糸などの擦り切れやすい天然素材の糸にも適したシース形状だともいえますね。
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以前にも記しましたが、シンプルなものほど奥が深いというか、普通に仕上げるのが難しかったりします。
やっぱ作り手としては少しでも良い方向に進みたいものでして。

少し前までは、殆どこっちの思いで完成度を高めるべく試作工程を経て作りあげていました。(今もそうですけど)
試作することによって多少お値段が変わりますが、小さくシンプルな物だと相対的に割安という感じにはなりませんから(極端な例:3千円のナイフにその数倍~の価格のシースやケースでは心情的に御注文しづらいでしょうし、私もお見積もりを出しづらいです)お客様によってはお値段は抑えて良いものが作れればと思われる方もいらっしゃるでしょう。
少しでも価格を抑えたい方には細かな試作工程のない作り方も出来なくはありませんが・・。
セッション的に一発勝負の作りといいましょうか。
まぁ、そのような御希望がありましたら、細かな説明等についてはお問い合わせください。

嗜好品や心の拠り所となる革製品等は、後々小さな差が大きな差となって表れる世界です。
その辺も含めてなにを重要視するかということも選定の基準にしていただければと思います。

一つ言えるのは、出来るかぎり良いものになるよう取り組むということはお約束できます。
簡単にその辺で購入出来るものより良いものにならなければ当方の存在意義はないのですから。

製品の良し悪しは信じて頂くしかありません・・。

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実際、試作サンプル品でも、純正品以上には用を成します。

でも、その先の世界を感じてみませんか。

御興味あれば、是非。


※.基本的には試作サンプルは納品いたしません。当工房としては革もそれなりの部位を使用し作りこみも程々です。
 検証用として作っているので、目印やばらした痕があったりします。


Λ.なんかこういうの書いてますと、「うちのは良いものですよ」っていっているようで。(本職なので、そうなんですけど・・)
 でも、なんともいえない気持ちになりますね。

 手抜きやズルいことだけはしない自負はありますので、皆様御勘弁くださいませ。















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# by stovlGS | 2018-07-05 23:51 | ナイフシース | Comments(0)

フォールディングナイフ シース新造オーダー サンプル試作 と雑感

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先ず今回は【試作したサンプル品】についてお伝えしますが、製作工程の画像がありません。
リンク先には立体化のすんだ画像がありますので、ご覧いただけますとうれしいです。


※.画像の個体は、あくまでも試作品ですので、革の部位や縫製の粗さや仕上げなどは納品用の物とは異なります。


本番の納品用はブラウンカラーのヌメ革で作りますが、
今回の試作では生成りナチュラルカラーのヌメ革でつくりました。

小さめの造作ですが、大きなものを作る時と変わらない工程が必要になり、また小さなものほど細かなディテールやシルエットについて誤魔化しがききません。
もちろん大小問わず誤魔化しのある作りなど絶対にしませんが。(笑)

より完成度が感じられる物になるように、同じ質感の本革素材を使用して、全体の仕上がりバランスを決めていきます。

シルエット・深さ、構造・立体形状・切り替えのライン位置・装着感節度感のフィーリング等々、
試作の中で検証しなければならないポイントは多岐にわたります。

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試作品を作ることは、完成度を高めるうえでとても大切な工程なのは今までしつこいくらいに記してきました。
普通は量産品でもない限り、完成版と同等のサンプルを作り検証することはあまりないと思いますが、当ストーヴル工房では、わりと標準的な作業工程です。

とくにナイフシースのように、安全性を確保しながら、良好な節度感と安定した装着感を実現するには、試作もしくは、それにちかい検証作業は欠かすことが出来ません。

ルックス的な良さは大切ですが、使い心地の良さも加われば更に愛着がわくと思うのです。

どの製作においてもそうなのですが、御依頼主の思いを考えると同時に、作り手自身の愛用品だったらどう感じ作るだろうかということも考えながら取り組んでいます。

なので、完成した時には自分の愛用品のような気持ちになってしまうことがあります。
(御依頼主には申し訳ないのですが、思いだけ)


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今回のナイフは、とても美しく操作性の良い折り畳み式のものです。
ワンハンドでブレードを引き出すことができ、ロック機構もシッカリとしたつくり。
ナイフビルダーさんの作られた良質なナイフですから、その収め処となるシースも負けないくらいの物を作らなければと思っちゃいます。

でも実際には、どの製作でも御依頼主の思いがこもっていますので、その部分で印象に残るということはあっても、ナイフ自体が量産品やビルダー製だからといったことで、作り手の取り組みかたが変わるということはありません。どんなものでも大概は素敵な物なんです。

モノが発する雰囲気ってユーザーさんの思いが加わることによって趣きが生じ、より良いものに感じられるようになると思うんです。
なんだろう。これは私の実感なのですが、愛され具合は物の空気感や凄みのような何かに影響しているのではないかと。
新品の物より、使われているものや手元において愛でられているもののほうが雰囲気や風情を纏うんですよね。
使用感やただ古びたのとは違う感じとでもいいましょうか。

新旧・価格・特注品・量産品・生産国・生産年・メーカー等々、これらは一つの基準にはなるかもしれないですけど、本当の物の良し悪しなんて誰にも決められません。

作り手にとって、包む・くるむ・着せる・収納するといった役割の袋物やケース類は、ホントに不思議な存在でして。
革や布を扱う私たちのような仕事を毎日していても、答えの出ないことばかりです。
本質的には、包む物と包まれる物に主従の関係はないのではないかと感じています。

また脱線しました。




Λ.特注製作であつらえた物の使用感や心地よさ、皆様に感じて頂きたいですね。

ストーヴルの作る物に御興味ある方がいらっしゃれば、最初は特注品でなくて定番のお財布類をお試し頂ければ、何かお感じになることがあるかもしれません。

生産性や商いを優先に作られたものではない革製品は如何でしょうか。
本気で作ってます。



次回は納品用の完成版と、
試作サンプルの比較などお伝えいたします。











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# by stovlGS | 2018-07-04 00:44 | ナイフシース | Comments(0)

Λ

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梅雨が苦手といいますか、
湿気に弱い佐藤です。

そうそう苦手な事務仕事も進めなければならないのです。
作ってばかりではね。
少し気分も切り替えましょう。

先を見越してバランスよくいかなきゃならないのですが。
どうしても、何かはじめると一点集中になってしまう性分なんです。

御注文頂いているお仕事と平行して新型の試作もすすめたいと思います。












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# by stovlGS | 2018-06-21 15:24 | Comments(0)