コインフラップ構造についての補足 その2 ロングウォレット基本型

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先日載せた補足記事ですが、更に分かりやすい画像発見しましたので追加で載せておきます。
作ってきたものすべてを撮影してきたわけではありませんが、カルテも兼ねた資料画像が多くありますので、まだ他にも見つかるとおもいます。
基本型の仕様変更の少ない物は資料撮影して残していない物も多いので、この画像は結構貴重だったり。

とりあえず、大きく立体的な開口をご覧いただいて、少しでも使い勝手が伝わればと思います。
このようにガバッと開くので出し入れが、とてもスムーズなんです。

いつも私がしつこい位にお話ししている「革裏面と断面の繊維状態等」について。

画像があまり良くないので皆様にうまく伝わるか心配ではありますが、フラップ裏の革の状態を見ていただけるでしょうか。締まっていて繊維の粒が細かく密なんです。
繊維の絡み方が強く粒状性の良い部位を適所に配置すれば、長期において繊維が崩壊してフカフカしてくることもありませんし、姿としても美しさを長く保つことができます。
とくに折り曲がるなど動きのある箇所の場合は最重要事項に捉えています。

ストーヴルでは裁断工程において、表面のキズやスレを避けることを第一には考えていません。
そう書くと誤解されそうですが傷を避けるのは当たり前のことでなんです。
本質的に良質な部分と適材適所がどこかを最優先し、繊維組成を鑑みた部位選択とパターンの配置を見極めることを最も大切にしています。

大きな牛一頭の半身状態の中で表面的には傷もなくキレイなのに、その真下の繊維状態が良くない部分はかなりの割合で存在します。
その逆で裏面や層の内部の状態が良いのに表面には傷やシワがあるといった部分も多く存在します。これらのことから本質的な意味での良質部位を使うことを前程とした裁断工程には、手間と時間をかけた見極めがとても重要になります。実際ストーヴル工房で使えると判断できるのは半身のなかで半分に満たない事もよくあります。

自分も傷のない製品を心掛けてはいるのですが、本当は少しのスレや小キズ・シワやシボなどは逆に良い表情となることも多く、完成品としてみても雰囲気のある物に仕上がる場合が多いのです。
なので裏の繊維は良好で表面の表情が荒々しくて趣きのある物をお好みの方がいらしたらお伝えください。本当の意味で良い物が作れると思いますよぉ。

実際、多くの製作現場において表面的なキズを避けることを優先しているところが多いと思うのです。そうすれば表面的には良く見えますし、写真やディスプレイされているのを見るだけで説明なく訴求するチカラになる部分ですし。
でも製品寿命や堅牢性の面でいえば、革の内部の状態も熟慮するべきことだと自分は思っています。

うちでは良質部位の見極めについて多くの時間と手間のかけている工程ですし、やはりゆずれない部分だと思っています。
製品をユーザーさんに気に入って頂きたいのはもちろんですし、革になってくれた牛や馬にも申し訳ないですし。
でも一番は自分の為にそうしているんです。気がすまないから。

こんなこと書くと気難しい作り手だと思われることも多いのですが、全然そんなことないんですよ。コダワリとか頑固といった者ではありません。

作るうえで、お客様からこちらが気付かせていただくことも多いので、御要望があればどんどんお話し下さい。
どうしても経験とか定説のなかで日々研究してる部分が多くなるので、専門ではない方からの提案の中には面白い要素もたくさん隠れていることがあるんです。それをstovlのフィルターにかけて良いと感じて頂くものに仕上げますので。


Λ. いつも同じようなことばかり書いてすみません。
このlogをよく見て頂いている方々にとっては、本当にしつこく感じられるだろうことは分かってはいます。
日々、はじめてstovlのページに訪れた方々がいらっしゃると思うのです。たまたま見たページだけではお伝えしきれない部分も多くありますので、重複部分も繰り返し書いてしまうことが多々ございます。
stovlの一番大切にしている素材選定と見究めの工程です。御理解くだされば幸いです。

フラップつきコインスぺ―スについての投稿が多いですが、もちろんジッパーの物もありますし、コインスペースを省略してカードスペースのみに仕様を変えた物が幾通りもあります。
それらに変更した御希望の容量で製作することも可能です。













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by stovlGS | 2015-01-16 06:59 | 長財布 | Comments(0)
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