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ハンター装備 フルオーダー その6最終回

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数回に渡りお伝えした猟装具の記事、今回で最後になります。
撮影の都合で、画面の中に一緒におさまるようにシース・弾差し・バックルの位置を近くに配置しています。
実際には腰回りに装着して使用されますので、画像とは取りつけ位置は異なります。
とくに細かな説明はありません。前回までと同じような画像ですが、完成した物を幾枚か載せておきます。
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模擬スラッグ弾です。今回はこの弾があったことで新規の設計とフィッティング調整が可能となりました。
御注文があれば装弾数やデザインの異なるものも作れると思います。
正直言いまして銃器関連の製品に関しては経験値は高くありませんが、市販品より劣るようでは作った意味がありませんから、依頼主様と専門家の方とお話して良い物になるよう努めました。
更なる安全性と使いやすさを兼ね備えた完成度の高い物も作ってみたいところです。
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見たまんまですが、この2in1シースは二つの愛用品を同じところに収められるということが最大の特徴なんだと思います。
今回の製作についても、最初にお問い合わせ頂いてから完成まで結構長い期間がかかりました。
複数回に及ぶ打ち合わせや意思疎通を重ね完成に至ってます。
これって信頼関係がないと不可能なことで、結構奇跡的なことだと思うんです。
今回に限らずほとんど毎回のことなんですが御注文の度に本当にそう思います。

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実はこの製作記事を書くまでには随分と時間が経過しています。
このハンター装備品は2012年の12月納品でしたから、もう今から5年前のことです。

狩猟という明確な使用目的がある三つのアイテムはお互いに関係性をもっていますから一度に紹介が出来ればと考えていました。でも、まさか6回に及ぶ製作記なるとは思っていませんでした。


ワンオフの製作品であっても、細かく検討を重ねることによりディテールすべてに意味をもったこのカタチに至っています。
それでも、この状態が正解かどうかはわかりません。

長い年月、作ってみて使ってみてわかることもあります。それらを対策し改善することが熟成です。それをできるのが定番品や量産品の強みでもあります。

ストーヴル工房では、ワンオフや特注品のような新規製作の物でも最初の一つめから完成度が高い物となるように出来るだけのことをします。
それが試作をすることの意味です。

特注やワンオフ品については製作過程で検証しなければならないことは多岐にわたりますから、今回の製作においても、この6回の記事中でお伝えしたいことの全てを説明出来たとは到底いえません。


また常々感じているのは、依頼された方のお気持ちや理想を上手く形にすることの難しさです。
今回も三つのアイテムがこの形にたどりつくまでには、紆余曲折ともいえる経緯がありました。他にも御希望の形や要素があって、その中にはレッグバッグ型やホルスターのような物など複数の案を経て完成に至っています。
結果としては喜んでいただきまして、私とっても印象に残る製作になりました。長くお使いくださると良いなぁ。


特注の場合、複数の機能や要素を幾つも盛り込む内容の御要望が多いように思います。
その全ての御要望をなんとかしたいのではありますが、結局のところ多くを満たそうとすれば散漫なものになる傾向が強いのではないかと考えます。
大きい物や容量に制限のない物を作るのであればすべてを許容してくれますが、削れる部分と譲れないことの見究めのラインをどこに設定するかで、完成度や仕上がりが決まるようにも思います。

今回は久々の連続投稿で驚かれた方もがいたかもしれません。
つくり続ける日々なかで、記すことに気持ちが追い付いていませんでした。
今後も投稿を続けていく予定ですので、どうぞよろしく。







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by stovlGS | 2017-11-01 05:19 | ナイフシース | Comments(0)
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