ハーフウォレット 後染めブラック 生成り芯(茶芯)オーダー


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前回までお伝えしたリアバッグと同素材のヌメ革「後染め 生成り芯 」を使用したハーフウォレットの御紹介です。

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表面のみ染色加工されたブラックです。コバのナチュラルカラーが色焼けによりブラウンカラーへと変化します。
通常のブラックとは変化特性が異なります。エイジング後の色目については前回のリアバッグ記事でご覧ください。

※.この革素材(後染め 生成り芯 )は通常在庫品ではありません。染色加工を施したオーダー品です。
 通常は、芯通し染めブラック(裏/断面も黒)・生成りナチュラル、二色のヌメ革からお選び頂けます。
 
【バッグ等大物製品と同一DNA素材を使用する小物製作の注文/予約】
 について、終わりのほうで説明があります。御興味あれば御覧ください。
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このハーフウォレットも、おおよそ20年ほど前から作り続けている二つ折り財布で、今までこれといった不具合の報告や修理依頼もありません。更なる使いやすさと耐久性の向上を目指し、検証とパターン(型紙)修正を施しマイナーチェンジを重ね現在に至ります。

今回の個体は素材変更の他にも特徴的な変更オーダーがあります。
それはカードスペース(上の画像、向かって左側)を標準の3ヶ所から一つ減らし2ヶ所にした事です。

一つのスペースにカードを2~3枚を重ねて収納することができますので、それほど不便に感じることは少ないと思います。
革パーツの積層が減ることによる厚みの削減と軽量化にもなることから、カードの使用枚数を少なくしてスマートに使いたい方や、財布の使用環境を改善したいと考えている方にはお薦めの変更です。

普段携帯するカード枚数を抑えることは、財布内を整頓することになり、型崩れを防ぐことにもつながります。
ロングウォレットショートタイプにも通じるスパルタンな仕様ともいえるでしょう。

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コインスペースの下に標準で大きめのカードスペースを備えています。
お財布の中心側に向けて開口しており縦方向に幅がありますから、出し入れもしやすくカードサイズにとらわれない使い方が可能です。

こちらは更に複数枚の収納が可能で、キャッシュカードやsuica/PASMO・ETCカード等の厚いものでも5枚以上を重ねて収めることが出来ます。

カードスペース横向き開口のメリットは安心感です。
普段あまり使わないカードや紛失が許されない物を収納するのには最適な配置と開口方向といえるでしょう。
(縦向き開口でカードが不用意に抜けてしまうということはございません。)
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コインスペースはコンパクトながら、収納力もあり使い勝手も良好です。
真鍮削り出しのスナップ留めを採用。画像にはありませんが、差し込み構造のフラップも選択できます。

私自身このハーウォレットと同型のものを普段から使用しています。私の個体は約20年前に作った試作品でして、現在のハーフウォレットはその改良版です。
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コイン収納部は折り畳み式のマチつきで、大きく開きます。
そしてディテールのポイントは、フラップを固定しているストーヴルオリジナルのギザギザ縫いです。

コインスペース底部とフラップを嵌めこむように縫い付けることで、段差なくフラットに仕上がります。
そのフラップを固定するステッチ糸の僅かな高さにさえコインエッジは引っかかりやすく、その対策としてギザギザ形ステッチを採用しています。
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他では見られないストーヴルの特徴的なディテールとしては、本体ボディの上辺部分内側に細幅の見返し革を縫い付けていることです。
補強と伸び止めが主たる機能ですが、紙幣が不用意に出てしまわないよう安全装置の意味合いもあります。
画像では半分開いた状態ですが、お財布がしっかり折り畳まれますと、紙幣収納部と見返しがおさまります。

向かって左側のカードスペース部も単純に革を積層しているのではなく、外周端部分は嵌めこまれるように造作し面一におさまります。端部分の厚みが抑えられるのと同時に、ウォレットに立体感がでることで縫製ライン上の糸に接触磨耗がおこりづらくなる効果もあります。

ストーヴル定番のハーフウォレット。自信を持っておすすめ出来る二つ折り財布です。
良質材使用で嘘のない製品をお探しの方いらっしゃれば是非ご検討ください。


〇二つ折り財布(ハーフウォレット)コインスペース内装側型 29500円+tax ※仕様変更のない基本価格です。

下記のリンクで詳細は御確認くださいませ。





【バッグ等大物製品と同一DNA素材を使用する小物製作の注文/予約】について

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ストーヴル工房では、お客様からバッグ等の大物製作の御注文を受けますと、その方専用に半裁(牛1頭の半身)の革を手配しています。

半裁サイズの革は牛を真横から見たのと同じかそれ以上に大きなものです。その大きさをもってしても良質部位のみを厳選使用する製法では一枚の革から複数個のバッグを作るのは到底無理なことです。

天然素材ですから傷や擦れ・シミやシワ等、個体ごとに状態はさまざまで、何も問題がないという革は存在しません。またとくにヌメ革の場合、型押しや顔料塗装などの表面処理がされていませんから尚のことです。それらの課題をクリアしながら、繊維組成の緻密さや伸び方向の見究め・色目の違いの組み合わせかたなども考慮し裁断をしていきますと、良質部位は革全体の半分あるかどうかです。

長期使用できる耐久性のある製品に仕上げるには、バッグ類であれば半裁革から一つだけしか作ることができません。

使用する革は品質と状態を最優先して手配していますので、入手するサイズが予定より更に大きなものになることがあります。

大きな革をつかった場合、メインとなるバッグ等の製作/裁断後に【ウォレット もしくは コインケース等】を作れるくらいの良質部位が残として確保できることがあります。

そのような時には先ず御依頼いただいているお客様に、「同じDNAの革で何かお作りすることが可能です。」とお伝えしています。


そして 今回はかなり大きな革だったこともあり、リアバッグのパーツ裁断後にお財布一つ分の良質材を確保することができました。
お客様にその旨をお伝えしたところ、ハーフウォレットの御注文を頂き製作した物が、本日御紹介のお財布です。


※.今回使用の「生成り芯の後染めヌメ革」は、現在通常在庫素材ではありませんが、
 バッグ等の大物製作や複数のアイテムを同時に御注文いただく場合には、お客様専用に染色しての手配が可能です。
 











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by stovlGS | 2018-01-26 22:59 | 二つ折り財布 | Comments(0)
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