
前回からの続きです。そして、先ず完成画像です。
今回の修理は実物を前にしてから解った事も含めて、幾つかの課題となるポイントがありました。
御依頼されているカブセの裂けの修理。
カブセを固定しているリベット留めをやめ、縫製に変更。
傷みやすいベルトの固定もリベット留めをやめ、ループを製作して通す方式に。
傷んだベルトの新造。
この純正バッグは、ベルトとカブセとバッグ本体とが共にリベットでカシメ固定されています。
そのカシメの位置が非常に良くなくて、リベットが車体のアシストグリップなフレームにちょうど当たってしまうのです(個体差もあるようですが)。
なのでフレームにもキズが付きますし、その位置が原因でバッグ自体がフレームに押されて変形させられる力が常にかかっている状態になっています。
ベルトにも負担が掛かっているようで、角にくる部分は革がささくれだち傷んできています。ベルトの真ん中にリベットの大きな穴をあけているのですから強度的にも良い訳がありません。
つづきます。